エーシンフォーサン(牡 栗東・松元茂樹 父フォーティナイナー、母サニースイフト)
皐月賞(GI)と日本ダービー(GI)を逃げ切ったサニーブライアンの半弟。同馬を含めて中央では10頭の兄弟が出走しているが、勝ち星を挙げたのは前出のサニーブライアンと準OP馬サニーネイティヴのみ。後者の父はアフリートで、本馬の父フォーティナイナーと同じミスタープロスペクター系。配合構成が似ているので期待できる。母の父スイフトスワローはパワー型なのでダート向きのマイラーだろう。
シセイカグヤ(牝 美浦・宗像義忠 父ネオユニヴァース、母シーヴィーナス)
新種牡馬ネオユニヴァースは、馬産地における下馬評の高さからは考えられないような不振ぶり(31戦1勝)。唯一勝ったロジユニヴァースは、母が「Cape Cross×Machiavellian」というスピードに秀でた血統だった。母系からスピードを得ることが配合上の重要なテーマのようだ。本馬は母の父が全欧チャンピオンスプリンターのDayjurで、半姉にシルキーラグーン(04年スプリンターズS-GI・5着)、半兄シルクトゥルーパー(OP)といったスピード馬がいる。父ネオユニヴァースの鈍重さをカバーできるだろう。
ダノンエクスプレス(牡 栗東・大久保龍志 父アグネスタキオン、母エリモエクセル)
母エリモエクセルはオークス(GI)、中京記念(GI)など4つの重賞を制した名牝。繁殖牝馬としては3頭の産駒を送り出し、ユニバーサル(父ブライアンズタイム)が3勝を挙げたものの、他の2頭は未勝利。期待ほどの成績は挙げていない。本馬は母にとって初めてのサンデーサイレンス系なので期待できる。芝向きの中距離タイプで、距離は2400mまで我慢できる。
ヒシソロモン(牡 美浦・中野隆良 父キングカメハメハ、母ヒシバラード)
母ヒシバラードは不出走馬だが、女傑ヒシアマゾン(エリザベス女王杯-GI、阪神3歳牝馬S-GIなど重賞9勝)を母に持つ良血。すでに2頭の産駒を産んでいるが、いずれも未勝利に終わっている。本馬の父は新種牡馬キングカメハメハ。早くも重賞ウィナー(函館2歳S-GIIIを勝ったフィフスペトル)を送り出しており、現在最も勢いのある種牡馬といっていいだろう。Nureyevの牝系をクロスさせた配合が成功しているので、Nureyevのクロスを持つ本馬も悪くないはずだ。芝・ダート兼用の中距離タイプ。
ブルーデライト(牝 栗東・服部利之 父アグネスタキオン、母ニアーザゴールド)
半兄ロードプラチナム(父トニービン)は函館記念(GIII)を勝ったほか、大阪杯(GII)とアメリカJCC(GII)で2着となった活躍馬。本馬はその10歳下の半弟。「アグネスタキオン×Seeking the Gold」という組み合わせは豊かなスピードを感じさせる。代々交配した種牡馬は優秀で、名種牡馬Caerleonと同じ牝系に属している。ポテンシャルが高そうだ。マイル〜中距離を得意とする芝・ダート兼用馬。