ギャングバスターズ(牡 美浦・沢峰次 父スキャン、母ネバータッチミー)
母ネバータッチミーは不出走馬だが、名繁殖牝馬ナナヨーアトラス(産駒にナナヨーウォリアー、ナナヨーウイング、ナナヨーストームなど)の全妹にあたる良血。父スキャンはMr.Prospector系で、やや線が細いだけに母系に重厚なスタミナ血脈を持つものが大成する。本馬の母の父バンブーアトラスはRibot系のダービー馬なのでこの条件を満たしている。「スキャン×バンブーアトラス」の組み合わせからはナムラキントウン(98年中京記念-GIII・2着)、ナムラモンスター(02年東京スポーツ杯2歳S-GIII・5着)が出ており、特にナムラモンスターとは母同士が全姉妹の関係にあるので血統的にはほぼ同一。芝・ダート兼用のマイラーだろう。
サンライズスカイ(牡 栗東・石坂正 父キングカメハメハ、母サンデーアイ)
半兄にアイポッパー(07年阪神大賞典-GII、06年ステイヤーズS-GII)、インマイアイズ(OP)がいる良血。父キングカメハメハは今年の新種牡馬で、すでにフィフスペトル(08年函館2歳S-GIII)などを出して上々の滑り出しを見せている。「キングカメハメハ×サンデー」の組み合わせからは、ホッカイドウ競馬で注目を集めている大物ナサニエル(2戦2勝でいずれも楽勝)と同じ。基本的には芝向きで1600〜2000mあたりが守備範囲。
メイショウマレンゴ(牡 栗東・松永幹夫 父Grand Slam、母スイートストームクリーク)
父Grand SlamはMr.Prospector系らしい仕上がりの早さが武器で、新馬戦の連対率は実に56.7%(30戦17連対)に達する。カフェオリンポス(04年ジャパンダートダービー-交流GI)、タイガーモーション(02年東京スポーツ杯2歳S-GIII・2着)が我が国における代表産駒。POG期間内に確実に稼ぎたいという要望には高確率で応えてくれるので、馬主孝行な種牡馬といえよう。本馬は母の父がStorm Cat系のStorm Creekなので2戦戦からガンガン走るタイプ。どちらかといえばダートのほうがいい。
モルフェスペシャル(牝 美浦・清水英克 父スペシャルウィーク、母ハリケーンキャット)
母系にStorm Birdを持つスペシャルウィーク産駒は、オースミダイドウ(06年デイリー杯2歳S-GII)、ダイレクトキャッチ(07年共同通信杯-GIII・2着)、ダンツクインビー(05年桜花賞-GI・5着)、マルカハンニバル(06年デイリー杯2歳S-GII・3着)などが出ておりなかなかの好成績。本馬の兄姉にはこれといった馬は出ていないが、配合的な完成度は高いのでいいところがありそう。芝・ダート兼用で2000m以下がいい。
リスペクトキャット(牡 美浦・相沢郁 父Storm Cat、母Princess Atoosa)
母Princess Atoosaは不出走馬。2代母KooyongaはエクリプスS(G1)、愛1000ギニー(G1)などG1を4勝した女傑で、カルティエ賞最優秀3歳牝馬に輝いている。Kooyongaは産駒にスピードが伝わらず、繁殖牝馬としては不振だったが、だからこそ本馬の「Storm Cat×Gone West」というスピード配合が活きてくる。ダート向きのマイラーで、底力があり、新馬戦から能力を全開する。