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目標は日本ダービーにあらず!世界的良血馬が始動

  • 2008年09月15日(月) 17時50分
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【美浦】
アムールマルルー(牡、父Montjeu、母Elbaaha、美浦・藤沢和雄厩舎)
 一昨年のキーンランド・ノベンバーセールに上場され、当歳馬の最高額となる270万ドルで落札された。半兄にはドバイWC、英インターナショナルSなどGI3勝のエレクトロキューショニストがいる良血だ。夏前に美浦でゲート試験を受けたのち、北海道のファンタストCで調整。再入厩後は函館→札幌で乗り込まれてきた。追い切りでは気持ちを乗せる狙いから浅いブリンカーを着用。ひと追い毎に集中力を増し、動き自体も良化してきている。「まだまだ子供っぽさはあるけど、いい走りをする。これだけの血統だし、もちろん期待していますよ」と藤沢和雄調教師。注目のデビュー戦は9月21日、札幌の芝1800mを藤田伸二騎手で予定している。来年はフランスダービーを目指すプランもあり、初戦のレースぶりが楽しみだ。

アポロライラ(牝、父Officer、母Hot Chipotle、美浦・堀井雅広厩舎)
アポロノオウジ(牡、父Dixie Union、母Cotton House Bay、美浦・堀井雅広厩舎)
 ともに今年3月のバレッツ・トレーニングセールに上場され、ムラヤマブラッドストックの名義で落札された米国産馬(前者は9万ドル、後者は25万ドル)。入厩後は2頭で一緒に調教を積み、9月の中山開催に照準を定めてきた。先週の11日にも2頭で併せ、先行したアポロノオウジが先着。追走して遅れたとはいえ、ライラもスピード感のある走りを見せている。「ライラはスピードタイプで動きが軽快。牝馬にしてはカイ食いがいいし、体も仕上がっているので初戦から楽しみ。オウジもスピードに加え、パワフルさがある。どちらもトレーニングセールの出身で頼もしいし、素質的には遜色ないと思う」と堀井雅広調教師は期待大の口ぶりだ。アポロライラのデビュー戦は9月21日、中山の芝1200mを勝浦正樹騎手で予定。アポロノオウジのデビュー戦も同日、中山のダート1800mを吉田隼人騎手で予定している。

ウインバンディエラ(牡、父キングカメハメハ、母サンフラワーガール、美浦・松山康久厩舎)
 今春のアーリントンCを逃げ切ったダンツキッスイの半弟。当初は夏の福島開催でデビューするプランもあったが、左前脚にソエが出たためにリフレッシュ放牧で立て直した。8月のお盆過ぎに再入厩。中山でのデビューに向け、坂路を中心に乗り込まれてきた。まだビシッとは攻めていないが、スピードと力強さを感じさせる動きだ。「今のところはソエの心配もないし、まずまず順調に来ている。最初は1200mから下ろすけど、気持ちの面が成長すればマイル前後で楽しみ」と松山康久調教師。初戦は9月21日、中山の芝1200mを中舘英二騎手で予定。

プレジャーラン(牡、父Dream Run、母Guilty Pleasure、美浦・手塚貴久厩舎)
 今春のOBS・マーチセールに上場され、落札額は16万ドル。8月中旬に入厩し、坂路とウッドチップコースを併用して乗り込まれてきた。先週は古馬を相手にビシッと追われ、坂路で4F51.6秒の時計をマークしている。あとは当週にサラッと追えば、態勢が整いそうだ。「牧場でも十分に乗り込んでいたし、気のいいタイプで仕上がりは十分。性格的にもカッとし過ぎるところがなく、気持ちも走りもゆったりとしている。能力は高そうだし、先々まで期待しています」と手塚貴久調教師。デビュー戦は9月21日、中山の芝1200mを松岡正海騎手で予定している。

【栗東】
シャイニーコート(牡、父ステイゴールド、母ラゴマジョーレ、栗東・中尾正厩舎)
 血統からは特筆するような長所はないものの、調教での動きを見ていれば惚れぼれするフットワークをする馬。ステイゴールド産駒らしくない腹構えからは短距離のパワータイプをイメージするが、調教に跨る松本助手は「距離は長い方が良さそうなタイプ」と乗っての印象で距離適性を分析する。1週前追い切りとなった9月10日はCWで新馬2着のカネコメリッチと併せて手応えは劣勢も同入。時計は6F81秒0と2歳にしては破格の時計。追い切り後の松本助手も「走るわ、来週やったらあと1秒は詰まるね」と手応え十分。9月21日(日)の阪神芝1600mは負けられない戦いになりそう。なお鞍上は和田竜二騎手を予定。。

コウエイテンプウ(牝、父デヒア、母リベラノ、栗東・坂口正大厩舎)
 半姉ミコノスが小倉で2勝を挙げており、今勢いに乗る血統。担当する古閑助手は「スピード能力は水準以上やと思うけど、気難しいところがある」と話していたが、9月11日の坂路でのワールドロレックスとの併せ馬ではテンから飛ばし気味に競り合うもラスト1Fで相手を競り落として3馬身ほど先着。最後まで気を抜くことなく、しっかりとした走りを見せた。この動きで9月20日(土)の阪神芝1400mでの走りが俄然楽しみになってきた。鞍上は浜中俊騎手の予定。

ワイドサファイア(牝、父アグネスタキオン、母クイーンソネット、栗東・藤原英昭厩舎)
 今週末の阪神競馬場の新馬は牝馬限定の芝1400mと混合戦の芝1600mが行われるが、当初は芝1600mで牡馬と戦う予定だったほど厩舎が期待する器。結果的には牝馬限定戦へ福永騎手で出走を予定しているが、限定戦なら鉄板ではないかと思わせるような動きをしたのが9月11日のDWでのロードアリエスとの併せ馬。内を通ったとはいえ、追走する形ながらゴール板では頭くらい先着する抜群の動き。4F51.6秒という数字は古馬でもなかなか出ない数字。今週の最終追い切りで万全に仕上がるだろう。

シルクユニヴァース(牡、父ネオユニヴァース、母メインゲスト、栗東・音無秀孝厩舎)
 半兄ファストタテヤマは菊花賞2着など芝長距離路線で息長く活躍した晩成タイプのステイヤー。父がネオユニヴァースに替わったとはいえ、ファストと同じサンデーなので本馬も距離適性は長めかと思いきや、8月には坂路追い切りで4F52秒7を出しているようにいきなりから走れそう。9月10日のアラシヲヨブオトコとの併せ馬では遅れたものの、相手は芝1800mの新馬戦を勝つほどの素質馬だけに仕方ないところ。今週の最終追い切りでどれだけ動けるか注目したい。デビューは9月21日(日)の阪神芝1600mを生野騎手で予定。

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