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リトルアマポーラの4分の3同血、タイキカレラ

  • 2008年10月28日(火) 23時49分
エバーライジング(牡 美浦・斎藤誠 父サクラバクシンオー、母エバースマイル)
 母エバースマイルは地方の川崎競馬で2回出走し、いずれもしんがり負け。能力的にまったく見るべきところのない馬だった。しかし、ライスシャワー(92年菊花賞-GI、93、95年天皇賞・春-GI)の全妹という良血を武器に繁殖牝馬としては悪くなく、初仔のエターナルスマイル(父ミシックトライブ)は準OPまで出世している。本馬の父はサクラバクシンオー。母系にニジンスキーを持つバクシンオー産駒は成功しており、過去に多くの重賞勝ち馬が生まれている。本馬はこのパターン。母の父がリアルシャダイで近親にライスシャワーがいるという血統ならば、おそらく2000mぐらいまで大丈夫だろう。

ストリートダンス(セン 美浦・中川公成 父トウカイテイオー、母スリーフェアリー)
 「トウカイテイオー×リアルシャダイ」という組み合わせは、トウカイポイント(02年マイルCS-GI、02年中山記念-GII)、チタニックオー(00年皐月賞-GI・3着)、トウカイオスカー(準OP)、トウカイアロー(準OP)などと同じ。地味な組み合わせながら実績がある。母スリーフェアリーは1勝馬。2代母スリードーターは中山牝馬S(GIII)3着馬で、ニッポーテイオー(87年天皇賞・秋-GI、87年マイルCS-GIなど重賞7勝)やタレンティドガール(87年エリザベス女王杯-GI)の半姉にあたる良血。パーソロン3×5は好ましく、やや晩成型ながら着実に出世していくだろう。ピリッとした瞬発力を繰り出すことができればおもしろい。

タイキカレラ(牡 美浦・田中清隆 父アグネスタキオン、母バトンルージュ)
 母バトンルージュは1勝馬だが、2代母ルイジアナピットは阪神牝馬特別(GIII)、牝馬東京タイムズ杯(GIII)を勝った。本馬のいとこにリトルアマポーラ(08年クイーンC-GIII)がいる。リトルアマポーラの父はアグネスタキオンなので、本馬と4分の3まで血統構成が同じ。アグネスタキオンはやや線が細いので、図太いステイヤー血統と相性がいい。2代母ルイジアナピットは「ヴァリィフォージュ×ダイアトム×チャイナロック」という組み合わせ。まさにその条件にあてはまる。芝向きの中距離タイプ。

メイショウカガリビ(牝 栗東・山内研二 父シンボリクリスエス、母チアズグレイス)
 母チアズグレイスは6番人気で桜花賞(GI)を勝ち、オークス(GI)でも2着となった活躍馬。初仔のチアズガディス(父フレンチデピュティ)は新馬戦を3馬身差で逃げ切ったあと、11連敗して引退した。本馬は2番仔。父シンボリクリスエスは今年の2歳戦ですでに15勝を挙げ、2歳勝利数ランキングでトップに立っている。距離は1600〜2000mあたりが良さそう。

ロードロックスター(牡 栗東・池江泰郎 父Rock of Gibraltar、母Lady Pastel)
 母Lady Pastelは、オークス(GI)、中山牝馬S(GIII)、府中牝馬S(GIII)を勝ったレディパステルのこと。現役を引退後、ヨーロッパで繁殖生活に入り、そこで産まれた仔が日本に輸入されたため、父母ともに欧文表記となっている。初仔のロードバロック(父Rock of Gibraltar)は未勝利戦を勝ち上がったあとガーベラ賞(500万下)で3着。この先の成長が楽しみな馬だ。本馬はその全弟。父Rock of Gibraltarは2007年に輸入されたロックオブジブラルタルのこと。マイル戦を中心にG1を7勝したデインヒル系の名馬で、種牡馬としてはエクリプスS(英G1)を勝ったMount Nelsonなどを出している。芝・ダート兼用で、1600〜2000mあたりを得意とする。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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