スタート直前にロラパルーザがゲートで立ち上がり、隣のナンヨーアイドルがゲートから一度出されるアクシデントがあった京王杯2歳Sだが、大きく出遅れる馬はなくスタート。ポンと好スタートを切ったゲットフルマークスがマイペースで逃げ、直線へ向いても脚色が衰えることなく粘り込んだ。
札幌でデビューした同馬のスピードは調教の段階から評判になっていて、その期待に応えるように新馬戦を1番人気で快勝。続くすずらん賞は出遅れを挽回するのに早めに脚を使ったぶん伸びを欠いて6着に敗れたが、先週のファンタジーSを勝ったイナズマアマリリスとは差のない競馬をしていた。今日は800m通過47.5秒のSペースで逃げられたうえに外から被せられるシーンが一度もなく、かなり恵まれた面はあったが、パドックでイレ込んだり、レースでもムキになっていたりと若さが残っており、これからも気性面での成長が期待できる。距離もマイルまでならもつだろう。
1番人気のフィフスペトルは2着。3か月ぶりの実戦でも仕上がりは万全に見えたが、逃げた勝ち馬に上がり34.1秒の脚を使われては仕方ない。今日は久々で少しかかりぎみの追走になったが、次走は楽には走ることができるだろうし、3着馬と並んで抜かせなかった根性は目をひいた。やはり能力が高い馬だ。
その3着はエイシンタイガーだったのだが、どうも勝ち味に遅い。今回でデビューから7戦目となり、馬券圏内から外れたのは新潟2歳Sの4着だけと堅実なのだが、この先の上積みとなると?
2番人気のスパラートは直線で伸びを欠き10着に敗れた。4コーナーで外々を回るロスがあったとはいえ少し物足りない内容。レースセンスは高いが、まだ成長途上ということだろう。もったいなかったのは3コーナーで不利があったダブルレインボー。メンバー最速の上がり33.4秒の脚をマークしていただけに、スムーズだったらもっと際どかっただろう。
勝ったゲットフルマークスは前走時まで河野厩舎に所属していた馬で、新馬勝ちは三浦騎手の手綱。1番人気の三浦騎手は元同僚に敗れ、転厩先の岩戸調教師はこれで通算100勝目。勝負事というのは不思議な巡り合わせがつきまとうものである。
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