パンパカパーン!今年のハイライト!
てなことで、今週は辻三蔵が取材した注目厩舎リポートの中間発表。今年は大久保洋、奥平、古賀慎、小島茂、斎藤誠の5厩舎を担当した。これまでの勝ち上がり頭数を見ると、斎藤誠5頭、大久保洋3頭、奥平2頭、古賀慎2頭、小島茂2頭になっている(11月16日現在)。
斎藤誠厩舎がトップの5勝を挙げているが、師が「地味な血統が勝つのはウチらしいでしょう」と苦笑い。確かに
カール(牡、父ニューイングランド)、
ツーデイズノーチス(牝、父ヘクタープロテクター)、
ドゥミポワント(牝、父サウスヴィグラス)と血統は通好み。赤本で取り上げた
シンフォニーライツ(牝、父Vindication)、
マイネルプライゼン(牡、父イーグルカフェ)も順調に勝ち上がっている。
2歳世代が18頭デビューしているように、使い出しが早いのが特徴。3戦目で初勝利を挙げたサンツェッペリンが7戦目の京成杯で重賞初制覇している。実戦を使いながら、力をつけていく叩き上げの厩舎だ。今後の活躍を更に期待していいだろう。
秋華賞(1着ブラックエンブレム)でGI初制覇した小島茂厩舎は勢いに乗ってきた。勝ち上がったのは2頭だが、2戦2勝の
オオトリオウジャと北海道2歳優駿4着の
フリソ。フリソは赤本リポートで取り上げたが、オオトリオウジャは取材の段階で「いい話」を聞いていたにも関わらず、血統が地味なので外してしまった。リストには載せていましたが…。読者のみなさん、申し訳ありません。
オオトリオウジャは次走、朝日杯FSに出走予定。「前走は5頭横並びの大接戦だったが、厳しい競馬で勝ったのは大きな収穫。関西への輸送と相手関係を考慮して、朝日杯を予定している。GIでどんな競馬をしてくれるか、楽しみだね」と小島茂師も期待している。
そして、噂の大物
クラブトゥギャザーも入厩。オオトリオウジャと同じゴールドアリュール産駒だが、「乗り味はウチにいるハイオン(ダート4勝)に似ている」(小島茂師)とのこと。5回中山開催でのデビューを目指す。これから伸び盛りの小島茂厩舎。来年、更なる飛躍を遂げるだろう。
同じく2勝の奥平厩舎はこれから良血馬が続々とデビュー。東京最終週には11月29日(土)東京5R芝1400mで
アイアムネオ、東京6R芝1600mで
アルウェット(横山典騎手)、11月30日(日)東京5R芝2000mで
アースコンシャス(横山典騎手)がデビュー予定だ。デビュー直前組にも素質馬が揃った。ダイワティグリス(現準オープン)の半弟
ティアップメキラ(牡、父バブルガムフェロー、母ダイワジュリエット)は鈴木寿調教助手が「バブル産駒にしては気性が素直だし、フットワークも柔らかい。ウチの馬の中でも素質はトップクラス」と高評価している。
ビリーヴの半弟
ダイギンジョウは「まだ弱いところがある」(奥平師談)のでゲート試験に合格したら一旦、放牧の予定。ただ、担当している秋山調教厩務員は「良血馬らしく、乗り味がいいね」と手応えを感じている。
ヒシシルバーメイドの2006(牝、父マンハッタンカフェ、馬名アイアムマリリンの予定)、
ロッタラックも年内入厩予定だ。年末から奥平厩舎の大攻勢が始まる。
※次回(11/28更新)は、POG伝道師・須田鷹雄さんによる「須田さんのひとりごと」です。

筆者:辻三蔵
レーシングライター。元「ホースニュース馬」美浦所属トラックマン。
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