オウケンマジック(牡 栗東・音無秀孝 父タニノギムレット、母オウケンガール)
　母オウケンガールは現役時代、新馬戦を楽勝し、2戦目の500万下は休養明けながらクビ差2着。その後、脚部不安で2年以上の長期休養に入り、復帰後は元の力を発揮できずに終わった。無事ならかなりのところまで出世できた素質馬だった。それもそのはず、レギュラーメンバー(01年JBCクラシックなど交流GIを3勝)の半妹で、南関東四冠馬ロジータの孫にあたる良血馬。繁殖牝馬としても期待できる。父タニノギムレットは芝のほうがいいタイプだが、母系が力強いのでダート向きだろう。距離は万能。

サクセスヒューゴー(牡 栗東・梅田智之 父ネオユニヴァース、母アワーミスレッグス)
　半姉サクセスビューティ(父サンデーサイレンス)はフィリーズレビュー(GII)の勝ち馬。本馬の父はサンデー系のネオユニヴァースなので、正確には4分の3妹ということになる。サクセスビューティの仔にサクセスブロッケン(08年ジャパンダートダービー)がいるように、この牝系はダート向きのパワーも持ち合わせているので、仮に芝でイマイチでもダートでツブシがきく可能性大。距離は長いほうがいい。

ダイギンジョウ(牡 美浦・奥平雅士 父ダンスインザダーク、母グレートクリスティーヌ)
　半姉にスプリンターズS(GI)、高松宮記念(GI)など4つの重賞を制した名スプリンター・ビリーヴがいる。父がサンデーサイレンスからダンスインザダークに替わったので、正確には4分の3弟ということになる。母系にDanzigを持つダンスインザダーク産駒からは、佐賀記念(交流GIII)を勝ったマルブツトップが出ており、この配合の連対率はダンス産駒全体の連対率よりも優れている。本馬の全兄マルブツスカイと全姉バイオレントハートはいずれも未勝利だが、馬が良ければそこそこ走ってきそう。

マイネルボーデン(牡 栗東・宮徹 父アグネスタキオン、母マイネアイル)
　母マイネアイルは重賞こそ勝てなかったものの、重賞2着が3回ある。それぞれの着差がクビ、クビ、1/2馬身なのでかなり惜しかった。母系の奥にアルゼンチンやチリ血統が入っており、父アグネスタキオンはそうした異系血統と相性がいいので期待できる。芝向きのマイラー〜中距離馬。

モスキャンピオン(牝 栗東・岩元市三 父マンハッタンカフェ、母マーズヴァイオレット)
　半兄ヒラボクロイヤル(父タニノギムレット)は青葉賞(GII)の勝ち馬。父マンハッタンカフェには、大まかにいって成功する配合パターンが2種類ある。ひとつは、母系にBlushing Groomが入るもの。もうひとつは、Mr.ProspectorとNorthern Dancerを併せ持つもの。本馬は後者にあてはまる。芝向きの中距離タイプだろう。