競馬ファンのみなさん、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしく。
09年の中央競馬は、例年より1日早く4日からスタート。年末最終日曜日の12月27日まで、熱い戦いが繰り広げられます。一方、地方競馬は年中無休。元日から大晦日まで、毎日どこかで開催されます(4月以降の日程はまだ発表されていませんが、たぶんそうなるはずです)。今年もタップリ楽しめますね。
中央競馬より一足早く新年の開催をスタートさせた地方競馬。今年、元日に競馬を開催したのは、ばんえい帯広、川崎、名古屋、笠松、園田、高知、荒尾の7競馬場でした。当然ながら、その第1レースで勝った馬、騎手、調教師、馬主サンや、馬券を当てたファンがいるわけです。新年早々の第1レースで勝つ、っていうのは、さぞかし気持ちのいいことでしょう(私はそういう経験がないのでわかりませんが…)。そこでふと思い立って、08年の元日第1レースで勝った馬の“その後”について調べてみました。
08年の元日も、今年と同じ7場で開催がありました。ふつう、第1レースに組まれるのはごく平凡な下級条件戦。08年は、ばんえい帯広、川崎、園田、荒尾が3歳の条件戦、名古屋と笠松が古馬Cクラスのレース、高知がアラブA2の一般戦でした。ということは、ばんえい帯広と高知以外は、いずれもサラブレッドのレースが組まれていたわけです。では、突然ですがここで問題。その5場の元日第1レースで勝った5頭の馬には、ある共通点がありました。それはなんでしょう?
正解は、元日のレースに続いて、次走でも勝利を挙げた、ということ。さらに、5頭のうち3頭は元日のレースから3連勝しています。これはスゴイことだと思いませんか?
まず、川崎の第1レース(3歳12-ハ組)でデビュー勝ちを収めたハンティングデールは、1月30日(川崎)、4月28日(浦和)と3連勝。名古屋の第1レース(C25組)を勝ったゲバルトステイヤーは、2月4日、22日と3連勝。笠松(牝馬C23組)の勝ち馬マリーンチャチャは、1月14日(名古屋)のレースで連勝。園田(3歳F5-ニ組)で勝ったフセノラインは、1月16日、31日と3連勝。そして、荒尾(3歳)でデビュー勝ちしたケンシエタニティは、1月23日のレースで連勝しました。元日早々の第1レースで勝つというのは縁起のいい証拠。勝ち運も強いはずで、しばらくその勢いが続くんでしょうか。
一方、ばんえい帯広の第1レース(3歳C8組)に勝ったのはスーパーテンマという馬。07年の4月にデビューしたものの、その年は8戦未勝利。年が明けたとたんにうれしい初勝利を挙げました。でも、その後はトントン拍子というわけにはいかず、08年は元日の勝利を含め3勝を挙げただけ。いまだに4歳以上60万条件(ばんえいでは最下級)を低迷中です。でも、これはスーパーテンマに限ったことではなく、平地のレースで勝った馬たちも下級条件で足踏みを続けています。ちなみに、名古屋と笠松で勝った馬は、その後登録抹消となってしまいました。
08年の元日第1レースに勝った馬の中で最もドラマチックなのが、高知のアラブA2一般戦を制したホーエイヒカリ。アラブの競馬ではソコソコ頑張っていた馬で、06年の元日にはメーンの重賞・高知市長杯(アラブ限定)にも出走(12頭立て10着)、07年の元日はアラブA2の一般戦で2着に来ていました。08年は3年連続の元日出走だったんです。
そこで1番人気に支持され、見事に勝利を挙げた同馬。ところがその後、アラブのレースが廃止となり、サラブレッド最下級のE級に格付けされます。9歳牝馬にとってはそれでも荷が重いかと思われましたが、2月11日と4月26日には勝ち星もマーク。ほかにもしばしば馬券の対象となり、健在ぶりをアピールしてきました。
そのホーエイヒカリが、なんと08年12月31日の高知競馬最終第11レース(E8級一般戦)に出走してきたんです。そして結果は9頭立ての9番人気で9着。元日第1レースを1番人気で1着になった馬が、同じ年の大晦日の最終レースで最低人気で最下位になるなんて…。競馬って、ホントにおもしろいですね。
取りあえず、08年の例からすると、09年元日の第1レースで勝った馬、ばんえい帯広=トカチカップ、川崎=オレンジライン、名古屋=ナツイロプリティー、笠松=レディジェーン、園田=ケイティショウグン、高知=グランシング、荒尾=テイエムブラボーは、次走でも狙ってみましょう(いつ、どのレースに出てくるかをチェックして馬券を買うのはタイヘンかもしれませんが)。ついでに言えば、今年はその中から大出世を果たす馬が出てくるといいですね。
さてさて、今年もこ調子のコラムが続くとは思いますが、引き続きご愛読いただければ幸いです。5日の京都金杯は、東西金杯同年制覇のチャンスを手にした川田騎手に乗って、アドマイヤスバルを買ってみます。では、また来週!