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いかにも切れそう、タキオン産駒のレディゾロ

  • 2009年03月03日(火) 11時46分
アストレーション(牡 美浦・二ノ宮敬宇 父Giant's Causeway、母Measure)
 母Measureはジェイドロバリーの4分の3妹で、近親にNureyev、Sadler's Wellsを始め多くの名馬がいる。父Giant's Causewayは現役時代、わずか2か月半の間にG1を5連勝して「鉄の馬」の異名を取った。種牡馬としては初年度からShamardal(仏ダービーなどG1を4勝)、Footstepsinthesand(英2000ギニー)などを送り出し、昨年は英、豪、米でG1タイトルを獲得した。Storm Cat系らしくアメリカのダートでもHeatseeker、Frost GiantなどコンスタントにG1ホースを出している。本馬は基本的にはダート向きだが、芝適性もあるだろう。マイルあたりがよさそう。

シャイニーデザート(牡 美浦・尾形充弘 父ネオユニヴァース、母ポルベニル)
 半兄インベスター(父サクラバクシンオー)は準OPまで出世した。母系にDanzig系のGreen Desertを持つネオユニヴァース産駒には、3歳クラシック戦線の有力馬ロジユニヴァース(08年ラジオNIKKEI杯2歳S-GIII、08年札幌2歳S-GIII)がいる。ネオユニヴァース産駒は基本的にアメリカのスピード血脈と相性がよく、本馬はその条件に当てはまっている。2代母Majenicaはラコヴィア(86年仏オークス-G1)の全妹にあたる良血。芝向きの中距離タイプ。

デルマイシス(牝 美浦・中川公成 父ステイゴールド、母ミラニスタ)
 半兄オーガストバイオ(父エンドスウィープ)はダート1400〜1800mを得意とし、アンタレスS(GIII)2着、エルムS(GIII)3着などの成績を残した。本馬の父はステイゴールド。ノーザンテーストのクロスを持つ同産駒には、ドリームジャーニー、コスモプラチナ、シゲルフセルトなどいる。悪くない組み合わせだ。芝向きの中距離タイプ。

フェザー(牝 栗東・小崎憲 父キングカメハメハ、母ウイングオブラック)
 母ウイングオブラックはショウナンパントル(04年阪神ジュベナイルフィリーズ-GI)、ショウナンアクロス(準OP)の半姉。父キングカメハメハはフィフスペトル(函館2歳S)などを出して初年度からブレイクし、ファーストシーズンサイアーチャンピオンと2歳種牡馬チャンピオンのダブルタイトルを獲得した。Nureyev≒Sadler's Wells 4×4という4分の3同血クロスはKingmambo系の必勝パターン。母の父ブライアンズタイムの影響でダートを得意とするかもしれない。

レディゾロ(牝 栗東・友道康夫 父アグネスタキオン、母スカラシップ)
 母スカラシップはフラワーC(GIII)4着など8戦4勝(2着2回)の成績を残した活躍馬。全兄ウイニングチケットはダービー(GI)など3つの重賞を制し、半兄ロイヤルタッチはGIIIを2勝した。牝系の質は高い。「アグネスタキオン×トニービン」の組み合わせからはキャプテントゥーレ(08年皐月賞-GI)、ショウナンタキオン(05年新潟2歳S-GIII)などが出ている。1600〜2000mあたりを得意とする芝馬で、軽い切れ味を武器とする。仕上がりは早いだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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