カインドオブブルー(牝 美浦・萩原清 父クロフネ、母ジュピターズジャズ)
半兄スズジュピター(父タニノギムレット)は東京スポーツ杯2歳S(GIII)2着馬。2代母ビーバップの一族は仕上がりが早くコンスタントに走るのでPOGに向いている。「クロフネ×サンデーサイレンス」はフサイチリシャール(05年朝日杯FS-GIなど重賞3勝)、ユキチャン(08年関東オークス-交流GII)と同じ。芝・ダート兼用のマイラー。
クリーペル(牝 栗東・北出成人 父タイキシャトル、母プチアノ)
兄姉にはこれといった大物はいない。ただ、配合的にはおもしろいところがある。本馬の3代母Regal Gleamは、Caerleonの2代母でもある。父タイキシャトルにはCaerleonが含まれているので、本馬はRegal Gleam 5×3という牝馬クロスを持っている。このほか、タイキシャトル産駒の成功パターンであるNijinskyクロス、相性のいいRibot系血脈なども母系に入り好感が持てる。芝・ダート兼用で、スピードを活かせるマイル以下の距離がよさそう。
グレイトロータリー(牡 栗東・宮本博 父マンハッタンカフェ、母アイチェックユー)
全姉イチゴイチエは3勝を挙げ、現在、1000万クラスの上位勢力となっている。Mr.ProspectorとNorthern Dancerを併せ持つ配合は、マンハッタンカフェ産駒の成功パターンのひとつ。さらに、ドイツ血統Santa Luciana 3×4という大胆なクロスを持っている。Santa Lucianaはビワハイジの2代母(ブエナビスタの3代母)でもある。優れた資質を伝える名牝のクロスは楽しみが大きい。芝向きの中距離タイプ。
ビービービーム(牡 美浦・鹿戸雄一 父マンハッタンカフェ、母タイキプリンセス)
母タイキプリンセスは未勝利馬だが、タイキエルドラド(97年アルゼンチン共和国杯-GII)、タイキトレジャー(00年函館スプリントS-GIII)、タイキステラ(OP)の半妹にあたる良血。母系にBlushing Groomを持つマンハッタンカフェ産駒は成功しており、メイショウクオリア(08年京都新聞杯-GII)、オリエンタルロック(07年札幌2歳S-GIII)、メイショウレガーロ(07年京成杯-GIII・2着)、ココナッツパンチ(07年弥生賞-GII・2着、07年目黒記念-GII・2着)といった活躍馬が出ている。ニックスといっていいだろう。芝向きの中距離タイプ。
マッハロッド(牡 美浦・尾関知人 父アグネスタキオン、母ガゼルロワイヤル)
エルダンジュ(3勝)、グランロワイヤル(3勝)、アドマイヤダーリン(2勝)の半弟。これらはすべてサンデーサイレンス産駒で、本馬はアグネスタキオン産駒なので、厳密には4分の3弟ということになる。アグネスタキオンはフランス系のスタミナ血脈と相性がよく、母系にSicambre、ディクタス、Val de Loirなどが入る本馬は配合的に評価できる。Ribot系のRagusaが入るのもいい。父サンデーの兄弟よりも配合的にはこちらのほうがいいだろう。ノド鳴りでデビューが遅れたようだが、配合は上級なので注目してみたい。