キャンディームーン(牝 栗東・野中賢二 父Candy Ride、母Blushing Rahy)
父Candy Rideは亜米で6戦全勝の名馬。アルゼンチン時代は2つのG1を含めて3戦全勝。ホアキンSデアンチョレナ大賞(G1・芝1600m)では後続に8馬身差をつけ1分31秒01で駆け抜けた。アメリカに移籍後は3戦全勝、パシフィッククラシック(G1・ダ10f)とアメリカンH(G2・芝9f)ではトラックレコードを叩き出した。父系は、Candy Ride→Ride the Rails→Cryptoclearance→Fappiano→Mr.Prospectorとさかのぼる。初年度産駒は今年3歳。すでにCapt.Candyman Canなど3頭がグレードレースに優勝している。今後も注目していきたい種牡馬だ。母Blushing Rahyは北米で5戦1勝。近親には英G1を勝ったAl Hareb、仏G3を2勝したDr.Somervilleなどがいる。芝・ダート兼用だが、どちらかといえばダートのほうが良さそう。中距離タイプ。
サトノパラダイス(牡 美浦・藤沢和雄 父タイキシャトル、母スキーパラダイス)
半姉エアトゥーレは阪神牝馬S(GII)を勝ち、フランス遠征ではモーリスドギース賞(仏G1)で2着と健闘した活躍馬。母スキーパラダイスはムーランドロンシャン賞(仏G1)、京王杯SC(GII)の勝ち馬。社台の故吉田善哉氏が配合したSki Goggle(米G1勝ち馬)にさかのぼるファミリーで、近親にはスキーキャプテンなど活躍馬多数。本馬の父はタイキシャトル。マイル以下のローカル戦を最も得意とするタイプだろう。
シゲルフゲンダケ(牝 栗東・西橋豊治 父ゴールドアリュール、母キルクー)
ゴールドアリュール産駒は、ダート王だった父の競走成績そのままに優れた砂適性を誇り、スマートファルコンやエスポワールシチーなどが重賞で活躍している。母キルクーはNureyevと同牝系で、父ゴールドアリュールはNureyevを持っている。したがって本馬は、Special 4×4という牝馬クロスを持っている(SpecialはNureyevの母)。さらに、Thong=Ridan 5×5・6という同血クロスもある(ThongはSpecialの母)。なかなか凝った配合だ。芝・ダート兼用のマイラーだろう。
マチカネチハヤ(牡 栗東・矢作芳人 父マンハッタンカフェ、母サマーキャンドル)
父マンハッタンカフェは今年絶好調で、3月終了時点で種牡馬ランキングのトップを突っ走っている。産駒がデビューする前はステイヤー型の種牡馬と見られていたが、実際に走り始めるとそんなことはなく、短距離から長距離までまんべんなく走っている。今年勝った重賞3つのうち2つは1200m戦と、母系の特徴によって多彩な産駒を出せるのがセールスポイント。母サマーキャンドルはNHKマイルC(GI)3着馬。母系にNorthern DancerとMr.Prospectorを併せ持つ配合は成功しているので楽しめそうだ。芝・ダート兼用の中距離馬。
マッキースチール(牡 栗東・藤原英昭 父ダンスインザダーク、母クリアーチャンス)
ダイヤモンドS(GIII・芝3400m)をレコード勝ちしたマッキーマックスの全弟。ダンスインザダーク産駒は、母系にディクタスとノーザンテーストを併せ持つ配合が高確率で成功を収めており、マッキーマックス以外にも、ツルマルボーイ(04年安田記念-GI)、チョウサン(07年毎日王冠-GII)などの活躍馬が出ている。確固たる配合的な裏付けがあるので、いずれ頭角を現してくるだろう。兄と同じく芝の中長距離タイプ。