先週の桜花賞、ブエナビスタの勝ちっぷりは鮮やかでしたね。2着のレッドディザイアは初重賞、初GIにもかかわらずよく走ったし、ジェルミナルも意地を見せました。いいレースだったと思います。
ところで、桜花賞を前に、かつてテレビ東京・ウイニング競馬のスタッフだったY氏からメールをもらいました。このY氏、各年のGIレースの結果から何らかの傾向を見出し、それをもとに馬券を買っています。そう、いわゆる「サインが出てるんですよ」というタイプ。あなたの周りにもきっといるはずです。
Y氏によれば、今年のGIのサインは「車」。フェブラリーSではフェラーリピサと同枠に入ったサクセスブロッケンが1着、高松宮記念はローレルゲレイロが優勝。なので桜花賞はブエナビスタ、同馬が飛んでも同枠注意(飛ばないでしょうが)、とのことでした。結果は見事に(?)ブエナビスタが優勝。これで「車」馬券が3回続きました。さぁ、4回続くんでしょうか?
今回の皐月賞で「車」と言えば、もちろんリーチザクラウン。忘れちゃならないのがトライアンフマーチ。さらにリクエストソング(クエスト=日産が海外で生産しているミニバン)も出てきました。Y氏のメールには、車名の付いた馬は当然として、それと同枠に入った馬も要注意とあります。ならば、リクエストソングの同枠にロジユニヴァース、リーチザクラウンの同枠にアンライバルドが入りましたから、どう転んでも、今回も「車」馬券が続くような気がしてきました。
実は私、車の免許を持っていないので(今どきの人間にしては珍しいでしょう?)、車種、車名についてはよくわかりません。そこで、この原稿を書くにあたって、こんな車名はあるのかな? と思いながら、インターネットでいろいろ検索してみたんです。そうしたら、もう1つご紹介してみたいネタが見つかりました。それは、アンライバルドのバルドです。
バルド・エアロっていうのがあるんですね。車に詳しい方なら当然ご存知でしょうが、バルドは自動車部品のメーカー、エアロは車体の一部に取り付けられるパーツの総称(と、私は認識しました。間違っていたらゴメンナサイ)です。バルド社製のパーツは、トヨタや日産、ベンツ、BMWなど、様々な車に取り付けられています。つまり、リーチザクラウン、トライアンフマーチとは切っても切れない関係にあるということ。今回の皐月賞の8枠はかなり強力、かもしれません。
でも、ホントに競馬に“サイン”なんてあるんでしょうか? そもそも、今年のGIの“サイン”がなんで「車」なのかもよくわかりません。世界同時不況で自動車産業が大打撃を受けている中、なんとか「車」には元気になってもらいたい、という“理屈”があるから、ですか?
長く競馬をやっていると、「アレっ? これって“サイン”じゃないの?」と思うようなことには、何度か出くわすものです。古い話で恐縮ですが、1987年の函館記念の時、函館市内を走る市電の車内に、「3番のゼッケンをつけ、赤い帽子の騎手が乗った馬」が大写しになっている函館競馬のPRポスターが掲げられていました。そうしたら、函館記念は3枠3番のウインドストースが1着。2着にも同枠のカツタイフウオーが来て、枠連3-3で決まっちゃったんです。それに気が付いたのは、レースを見終わって競馬場から帰るとき。いわゆる“後の祭り”というヤツですが、思い返してみると、これが私にとって初めての“サイン”との出会いでした。
以来、“サイン”と言われるものについては、競馬をシャレで楽しむ材料にしています。取りあえず、半分疑いながら「それもあるかもしれないな」と思ってみるんです。それと馬券は別。あくまで、ちゃんと考えて馬券を買います。“サイン”だけを頼りに馬券を買うことは、私の場合、ありません(だからよくハズレるんですかね?)。でも、“サイン”話は、あったほうがおもしろいはずです。おいしいメインディッシュを味わうときのワインではなく、端っこのほうにチョコッとある付け合わせのようなもの。ないとさびしいし、メインディッシュだけじゃ飽きちゃうところを、うまいこと救ってくれる存在だと思います。
「車」馬券が皐月賞でも続くのか? 真剣勝負の行方はもちろんですが、ついでに結果が“サイン”通りになるかどうかにも注目しちゃいましょう! 私の“ちゃんと考えた(?)予想”は「矢野吉彦の競馬日記」でどうぞ。ではまた来週!
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