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欧米でもクラシック開幕

  • 2009年04月25日(土) 10時00分
 いやいや、なんと申しましょうか、皐月賞も見事な「車」馬券でしたね。“サイン馬券”のメールをくれたY氏は、「当然の結果ですよ」と豪語、「トライアンフマーチが頭だったらもっとよかったのに」と言いながら、シッカリ3連単をゲットしていました。私は…。でも、べつに悔しくもなんともないですよ! ちなみに、Y氏いわく「天皇賞はジャガーメイルが怪しい」とのこと。覚えておきましょう。

 さて、そんなこんなで始まった今年のクラシック戦線。桜花賞も皐月賞も、勝ち馬のパフォーマンスが際立っていました。だからといって「二冠制覇濃厚」というのは早計です。去年のディープスカイみたいな馬が現れるかもしれませんからね。今後のトライアルレースやNHKマイルCを見届けた上で、考えをまとめたいと思います。

 一方、欧米でもいよいよクラシックシーズンが開幕します。そこで今回は、イギリスのブックメーカーの前売りオッズをもとに、ケンタッキーダービーと英2000ギニーの有力馬をご紹介させていただきます。

 まずは日本時間の5月3日朝に行われるケンタッキーダービー(チャーチルダウンズ競馬場、ダート1.1/4マイル)から。今のところ、次の5頭が単勝11倍以下でひしめき合う混戦模様となっています。

◎4〜4.5倍=アイウォントリヴェンジ(父スティーブンゴットイーヴン。前走=4月4日、アケダクト競馬場、ウッドメモリアルS・G1〜1.1/8マイル〜1着、1分49秒49。前々走=3月7日、同競馬場、ゴーサムS・G3〜1.1/16マイル〜1着、1分42秒65、2着に8.1/2馬身差。通算8戦3勝)

○6倍=クオリティロード(父イルーシヴクオリティ。前走=3月28日、ガルフストリームパーク競馬場、フロリダダービー・G1〜1.1/8マイル〜1着、1分47秒72レコード。前々走=2月28日、同競馬場、ファウンテンオブユースS・G2〜1マイル〜1着、1分35秒01。通算4戦3勝)

▲7倍=ダンカーク(父アンブライドルズソング。前走=3月28日、ガルフストリームパーク競馬場、フロリダダービー、クオリティロードの1.3/4馬身差2着。前々走=2月19日、同競馬場、一般戦〜1.1/8マイル〜1着、1分50秒15。通算3戦2勝)

△9倍=フリーザンファイア(父エーピーインディ。前走=3月14日、フェアグランズ競馬場、ルイジアナダービー・G2〜1.1/16マイル〜1着、1分43秒46、2着に7.1/4馬身差。前々走=2月7日、同競馬場、リズンスターS・G3〜1.1/16マイル〜1着、1分45秒11。1月のルコーントS・G3から重賞3連勝中。通算7戦4勝)

×8〜11倍=パイオニアオブザナイル(父エンパイアメーカー。前走=4月4日、サンタアニタ競馬場、サンタアニタダービー・G1〜オールウェザー1.1/8マイル〜1着、1分49秒17。前々走=同競馬場、サンフェリペS・G2〜同1.1/16マイル〜1着、1分43秒35。昨年12月のキャッシュコールフューチュリティ・G1から重賞4連勝中。通算8戦5勝)

 こうしてみると、ケンタッキーダービーは今年もまさに“全米3歳馬選手権”の様相。本命馬アイウォントリヴェンジの通算成績(8戦3勝)は他馬に比べると今イチのようですが、負けたのはオールウェザートラックのレース。ニューヨーク・アケダクト競馬場のダート重賞を連勝して、本命の座にのし上がりました。果たしてこの“5強”から勝ち馬が出るのか、それとも伏兵が優勝をさらうのか、興味津々です。

 続いて、5月2日夜に発走する英2000ギニー(ニューマーケット競馬場、芝直線1マイル)です。

◎3.5〜4倍=デリゲイター(父ダンシリ。前走=4月16日、ニューマーケット競馬場、クレイヴンS・G3〜1マイル〜1着。前々走=08年10月18日、同競馬場、デューハーストS・G1〜7f〜勝ち馬から1.1/2馬身差の5着。通算4戦2勝。4戦すべてニューマーケット競馬場のレース)

○5〜6倍=リップヴァンウィンクル(父ガリレオ。前走=08年10月18日、ニューマーケット競馬場、デューハーストS・G1、勝ち馬から2馬身差の7着。前々走=08年7月24日、愛レパーズタウン競馬場、タイロスS・G3〜7f〜1着。通算3戦2勝)

▲6〜8倍=マスタークラフツマン(父デインヒルダンサー。前走=08年10月5日、仏ロンシャン競馬場、ジャンリュックラガルデール賞・G1〜1400m〜勝ち馬から2.1/2馬身差の4着。前々走=08年9月14日、愛カラ競馬場、ナショナルS・G1〜7f〜1着。前々走までデビュー戦+G2+G1+G1を4連勝。通算5戦4勝)

△9〜10倍=エヴァシヴ(父イルーシヴクオリティ。前走=08年10月25日、ニューベリー競馬場、マウントグランジスタッドS・G3〜7f〜1着。前々走=08年10月3日、ニューマーケット競馬場、未勝利戦〜7f〜1着。通算3戦2勝)

 こちらも、ダントツの本命馬は不在。アイルランドのリーディングトレーナー、エイダン・オブライエン調教師がぶっつけで送り込むリップヴァンウィンクルとマスタークラフツマンを、今月16日に本番と同じコース、同じ距離で行われた最重要前哨戦・クレイヴンSの優勝馬デリゲイターが迎え撃つという構図になっています。

 なお、日本時間5月2日朝にスタートするケンタッキーオークスは、目下重賞4連勝中で通算9戦6勝のレイチェルアレクサンドラが大本命。同3日夜に行われる英1000ギニーでは、昨年の英フィリーズマイル・G1を含め4戦全勝のレインボーヴューが、単勝2.25倍の圧倒的1番人気に推されています。どうやら日本同様、牝馬は“1強”と見られているようですね。

 これらのレースが相次いで行われる5月第1週は、競馬のゴールデンウィーク。日本の中央、地方競馬はもちろん、海外の競馬にも目を向けてみてはいかがでしょうか? では、また来週。

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テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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