路線を変更し、長距離ではなく1800mのここに出走してきたラスカルスズカに注目。
ポイントは2点。約1年半にも及ぶ長いブランク(右前浅屈腱炎)を克服したが、休み明けの2戦はちょっと平凡な内容。本来の力が発揮できるのか。
もう一点は、距離1800mは合っているか。まず体調だが、今度は坂路ではなく、直前はCWでビシッと追ってきた。これが本来のパターンで、6ハロン77秒6。上がりもキチッと追ってきた。明らかにここ2戦とは異なりもう脚元の心配はない。まだ6歳にしてキャリア13戦[4-2-3-4]だけ。十分に活力は残っている。
ダービーが終ったあとの3歳夏にデビューのラスカルスズカは、たちまち3連勝のあと、わずか4戦のキャリアでいきなり菊花賞に挑戦。ナリタトップロード、テイエムオペラオーと首、首の3着だった。そのあと休養がちになっているが、ひょっとしてこの世代ではテイエムオペラオー、ナリタトップロード、メイショウドトウなどより、ラスカルのほうが才能は上だったのではないだろうか。
そのあとテイエム、ドトウなどと春の天皇賞3200mを中心に接戦しているが、この馬、本当は中距離型で、ともすればマイラーに近い可能性のほうが大きい。
半兄サイレンススズカは知られるように中山記念を勝ったあと、中距離で爆発的な能力を示した。それも当然、母ワキアのファミリーは典型的なスピード一族だからだ。
父はコマンダーインチーフに変わったが、同じダンシングブレーヴ系のホワイトマズルや、キングヘイローが示すように、父方も実はマイラーに近い。ラスカルスズカは1800mこそベストの中距離型とみる。
先行のゴーステディ、状態の良さ◎のミレニアムバイオ本線に、少し手広く流す。