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“サポートの輪”を広げませんか?

  • 2009年06月13日(土) 10時00分
 東京競馬場での“GI・5連発”や地方競馬の“ダービー6連発”も終了。宝塚記念や帝王賞、ジャパンダートダービーが残っているとはいうものの、“祭りの後”のような雰囲気が漂う今日この頃、ですね。これからは夏競馬のシーズン。各地で行われるローカル競馬をのんびり楽しみましょう。

 さてさて、この場を借りてみなさんにお伝えしなければならないことがあります。実は私、このほど、NPO法人「とかち馬文化を支える会」の理事に就任いたしました。同会は、廃止寸前の状況に追い込まれたばんえい競馬が、帯広での単独開催という形で存続したのに伴い、その末永い継続と北海道・十勝の馬文化の継承をサポートするために設立されたものです。正式な設立趣旨や定款などについては同会のホームページ(※注1)に、具体的な活動内容については、その中の担当者ブログ(※注2)に詳しく書かれていますので、ぜひご覧下さい。

 今週の田中哲実さんのコラム『生産者だより・岐路に立つばんえい競馬』にもある通り、新生ばんえい競馬は再び存続の危機に見舞われています。私が「支える会」の理事に就任したのも、“サポートの輪”を、地元だけでなく東京や関東一円、さらには全国に広げるためのパイプ役になってほしい、という先輩理事の要請があったから。これまでは勝手に「ばんえい競馬・東京宣伝本部長」なんて名乗っていましたが、これからはそういうノンキなことは言っていられません。責任重大なのであります。

 そこで、みなさんにお願いがあります。ぜひとも「支える会」の趣旨にご賛同いただき、その会員になっていただきたいのです。先にご紹介した同会のホームページには、会員の特典として

・会員証と共に、ばんえい十勝の入場が無料となる招待券をお渡ししています。
・年3回、会報が送られます。
・ばんえい騎手・調教師との交流会を予定しています。
・その他、ばんえい十勝やイベントのサポートをしていただきながら、馬好きな方々と交流を深めていただければと思っています。
・今後、さらに会員の方々の楽しみが増えるよう、企画しております。

 と書かれています。

 まだまだこれだけでは、会員特典としては物足りないかもしれませんね。でも、今後、東京周辺はもちろん、全国の競馬ファン、馬好きのみなさんに数多く会員になっていただければ、みなさんのお近くで会員の集いなどを催し、ばんえい競馬存続への提言を直接うかがう、とか、北海道・十勝から“ばん馬”の生産やばんえい競馬の開催などに携わっている方々をお招きして、講演会やセミナーなどを実施するといったことも可能になると思います。

 さらに、現地へ行ってナマのばんえい競馬を観戦したり、牧場見学や馬耕(馬を使った農作業)体験をしたり、なんていうツアーも実施できるでしょう。とにもかくにも、「支える会」の“サポートの輪”を広げるためには、その活動も活性化させなきゃいけませんからね。「支える会」のホームページ・入会のご案内(※注3)やダウンロードパンフレット(※注4)をご覧の上、ご入会いただければ幸いです。

 そしてもう一つお知らせ。21日(日)、大井競馬場で「ばんえい十勝 in TCK 2009!」が開催されます。当日は、「第35回黒ユリ賞」をすべての窓口で場外発売。私と目黒貴子サンのトークショーや、これまでは年末限定のイベントだったふるさとコーナーでの場立ち予想会もやります。多数のご来場をお待ちするとともに、1000円でもいいですから馬券をお買い上げいただくよう、お願い申し上げます!

 今回ご案内した「とかち馬文化を支える会」はNPO=特定非営利活動法人ですから、収益を増やしてばんえい競馬を財政面でサポートすることはなかなかできません。競馬の存続には、馬券の販路拡大とともに、馬券売り上げ以外の収入(私は『もう1つの財布』と言っています)の確保が不可欠。競馬場を競馬以外の目的にも使える集客施設にして、イベントの入場料や広告料、テナント賃貸料などを繰り入れ、馬券売り上げの長期低落傾向に耐えられるシステムを確立する必要があります。

 ただし、これは、主催者や競馬場の所有者が何とかしなければならないこと。私たちは、ひたすら馬券を買うしかありませんでした。でも今は、ばんえい競馬を馬文化の一つに位置づけ、側面からサポートする「支える会」ができました。こちらは、誰でも参加できる“市民の集団”です。この会の活動をもっともっと活発にして、ばんえい競馬存続への気運を全国的に盛り上げていきたいと思っています。

 みなさん、どうかよろしくお願いします! では、また来週。

※注1【とかち馬文化を支える会HP】
http://umabunka.com/

※注2【とかち馬文化を支える会・担当者ブログ】
http://www.mytokachi.jp/umabunka/

※注3【とかち馬文化を支える会・入会のご案内】
http://umabunka.com/member.html

※注4【とかち馬文化を支える会・ダウンロードパンフレット】
http://umabunka.com/images/uma1.jpg
http://umabunka.com/images/uma2.jpg

地方、ばんえい、さらには海外にも精通する矢野吉彦のJRA・GI予想は「矢野吉彦の競馬日記」へ

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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