2月のアーリントンCを圧勝のあと、ぶっつけで皐月賞かと思えたタニノギムレットが出走してきた。関東への輸送を経験させること。そして乗り替わった四位騎手とのリズムを確かなものにすること。テーマはこの2つにある。
だから、あくまでトライアルにすぎず、必ずしも必死ではないのだが、それでも今年の候補No.1はこのタニノギムレットで、もし皐月賞やダービーを勝てる能力が(期待通りに)あれば、たとえ9分のデキでも負けられない。過去のクラシックホースもみんなそうだった。ステップレースだからといって取りこぼしているようでは、クラシックは決して勝つことはできない。
タニノギムレットの能力は武豊騎手が「クラシック級だ」と絶賛する通りで、ケタ違いのスケールとパワーがある。前走など、めったに武豊騎手はああいう強引なまくる形は取らないが、4コーナー手前から一気。最後の直線も推定11秒6-11秒5で楽々と後続をつき離している。パンチはAランクだ。
世界で最も著名な牝系ファミリーの1つになるレディジョセフィン→マムダスマハールの一族の出身。それはもう5代も6代も前のことだが、タニノギムレットの母方には近いところから順に、クリスタルパレス、シーバード、グロウスターク、ローマン。底力あふれる種牡馬ばかりが集められてきた。
これに種牡馬ブライアンズタイム。成長力も底力も十分だ。今年の3歳牡馬No.1だろう。
上昇著しいローエングリンの先行力が強敵。もつれると、同じブライアンズタイムのボールドブライアンもある。