コスモビター(牡 美浦・堀井雅広 父ダンスインザダーク、母ダイナシュガー)
血統を見たときに一瞬目を疑った。母ダイナシュガー(84年4歳牝馬特別-GII)は1981年生まれ。つまり、本馬を産んだとき26歳だった。筆者が高校生時代に競馬場で見ていた馬がいまだに子を産んでいると思うと感慨深い(現在は40過ぎのオッサンです)。年をとったとはいえ、往年は名繁殖牝馬として鳴らし、ムッシュシェクル(父リアルシャダイ)は阪神大賞典(GII)など重賞3勝、シクレノンシェリフ(父リアルシャダイ)は皐月賞(GI)で3着と健闘した。本馬の全兄テイエムハーンは、ダートで3勝(中央2勝、地方1勝)を挙げている。配合自体は悪くないので、高齢出産のハンディキャップが表れなければ期待できる。
サコ(牝 美浦・堀井雅広 父ストラヴィンスキー、母ナナミメロディー)
父ストラヴィンスキーは今年の新種牡馬。先々週までに8頭が出走して未勝利、3着が1回だけという不振ぶりだったが、先週、ようやく初勝利を挙げて面目をほどこした。母ナナミメロディーは中央未勝利馬で(地方1勝)、近親にこれといった活躍馬はいない。ただ、配合的には期待できる。Red GodとNijinskyのニックス、Special=Thatch 3×5の同血クロスはおもしろい。母の父Sri PekanはRoberto系ながらスピードに秀でたタイプ。芝向きのマイラーだろう。
スマートプラン(牝 栗東・松田国英 父スペシャルウィーク、母ディスコホール)
母ディスコホールは報知杯4歳牝馬特別(GII)、テレビ東京賞3歳牝馬S(GIII)の勝ち馬。繁殖牝馬としてはダートのOPクラスで活躍したイサオヒート(父サンデーサイレンス)を出している。本馬の父はスペシャルウィークなのでその4分の3妹。「スペシャルウィーク×ノーザンテースト」はサンバレンティンとインティライミの兄弟と同じ組み合わせ。ディスコホールの子はここ数年冴えないのが気になるところだが、馬のデキがよければ楽しめそう。
タガノエリザベート(牝 栗東・松田博資 父スペシャルウィーク、母ストレイキャット)
母ストレイキャットは未勝利馬だが、年度代表馬ゼンノロブロイの半姉にあたる良血。母系にStorm Catを持つスペシャルウィーク産駒には、オースミダイドウ、ダイレクトキャッチ、ダンツクインビーなどの活躍馬がいる。仕上がりは早く、2歳戦から能力を全開するタイプなので、POG向きといえるだろう。今年もすでに同パターンのクロワラモーが勝ち上がっている。芝・ダート兼用の中距離馬。
レジェンドキャット(牝 美浦・萩原清 父Storm Cat、母Que Belle)
母Que Belleはアメリカ血統のカナダ産馬。ドイツに渡って競走生活を送り、独1000ギニー(G2)、独オークス(G2)を勝って同国の最優秀牝馬に選ばれた。繁殖牝馬としても優秀で、本馬の全兄OsidyはウィルロジャーズS(米G3・芝8f)を勝った。父Storm Cat、母はアメリカ血統なので、ダート馬に出てもおかしくなかったが、芝で実績を挙げた。ただ、ダート適性も高そうなので、基本的には芝・ダート兼用タイプだろう。脚抜きのいいダートでは特に強そう。2歳戦に向いている。