6歳マルブツリード(父アフリート)は、善戦しながらもあとワンパンチ不足というべきか、詰めが甘いとすべきか、もうひとつ決定力に欠けていた。前走を別にすると、古馬OPでは入着止まりが多い。大敗したのは4歳時に格上がりの一戦となった「ダイオライト記念・船橋ダート2400m」だけで、悪くとも0.4~0.5秒差に押し上げるレースがほとんどだった。
だが、父母両系ともに非常にタフなダート巧者の血筋。5歳後半からメキメキ力をつけてきた。速い時計のなかった同馬が、前々走のダート1800mを1分49秒6。走りやすい馬場だったとはいえ、自身の持ち時計を1.4秒も詰めてみせた。少しモタつきながらも勝ったウォータクティクスと0.4秒差は悪くない。
明らかにパワーアップを示したのが前走。それまでダート1700mの経験は乏しかったが、初コースの小倉で早めに動き、ダート1700m1分43秒7を記録してみせた。ステッキを入れながら中団を追走し、3馬身半も抜け出したから立派。ズブい面は残るものの、以前よりずっと自在性を増している。
今回の組み合わせのうち、5頭までが7月26日のKBC杯(小倉ダート1700m)組。3馬身半差で勝って、斤量は1kg増だけ。もともと1800mこそベストの平均ペース型だけに今度は追走もずっとスムーズだろう。
使って確実に良くなっているシャーベットトーンと、ベテラン8歳のメイショウサライが相手本線。53kgで早めに行きそうなボクノタイヨウと、昨年のこのレースを1分51秒6で4着としているシルククルセイダーが連の押さえ。
ベテランのそろった「札幌9R」は、今度こそゼンノグッドウッド。前走の函館記念は明らかに脚を余していた。この相手なら確勝級だろう。2600mのスローなら、それほどスタミナは問われない。