アイアムルビー(牝 栗東・長浜博之 父Saint Liam、母Cativa)
母CativaはバーバラフリッチーH(米G2・ダ7f)など米20戦10勝。父Saint LiamはSaint Balladoを経てHaloにさかのぼる系統で、2005年にブリーダーズCクラシック(米G1)などG1を4勝して米年度代表馬に選出された。今年の2歳世代が初年度産駒。父母両系ともパワフルなアメリカ血統で構成されているので、主戦場はダートだろう。スピードはもちろんスタミナも感じられるので、1800mまでなら十分こなせる。軌道に乗ればかなりのパフォーマンスが期待できそう。
オースミカイエン(牡 栗東・山内研二 父アグネスタキオン、母ナリタグレース)
2代母ナリタレッドバードは、桜花賞馬ファイトガリバー、NHK杯(GII)の勝ち馬ナリタタイセイの半姉にあたる良血。母ナリタグレースは1勝馬だが、半兄にOPで活躍したナリタプロテクターがいる。活力を感じさせる牝系だ。「アグネスタキオン×トニービン」の組み合わせからは、皐月賞馬キャプテントゥーレ、新潟2歳S(GIII)の勝ち馬ショウナンタキオンなどが出ており、全体的には芝向きのオールラウンダーといった傾向が見える。確実に走ってきそうだ。
ガンマーバースト(牡 美浦・粕谷昌央 父スペシャルウィーク、母マジェスティックラニア)
母マジェスティックラニアは未勝利馬だが、その半兄にはラインラントポカル(独G1)を勝ったカテラがいる。母系にStorm Catを持つスペシャルウィーク産駒には、オースミダイドウ、ダイレクトキャッチ、ダンツクインビーなどの活躍馬がいる。今年の2歳戦でもクロワラモー、モズと2頭が勝ち上がっている。2歳戦向きのスピードに秀でた配合だ。本馬にはNijinskyとRad Godのニックスもあり、配合水準はなかなか。芝・ダート兼用のマイラーだろう。
チュウワミラクル(牡 栗東・小崎憲 父フジキセキ、母メヤディーニ)
全兄メガリス、半兄アップルマティーニ(父Rahy)はいずれも準OP馬。父フジキセキは母系にMr.Prospectorを持つ配合が成功しており、過去にこの配合からカネヒキリ(05、08年JRA賞最優秀ダートホース)、コイウタ(07年ヴィクトリアマイル-GI)、エイジアンウインズ(08年ヴィクトリアマイル-GI)、テンシノキセキ(03年セントウルS-GIII)をはじめ多数の活躍馬が出ている。本馬はこの配合パターンにあてはまり、全兄も準OPまで出世しているので手堅く走ってきそうだ。
バンブーヴィーナス(牝 栗東・安達昭夫 父タイキシャトル、母ブリトン)
母ブリトンはオークス(GI)5着の実力馬。Red GodとNijinskyのニックスを持つほか、ヨーロッパのスタミナとアメリカのスピードがほどよくミックスされた好配合馬だった。タイキシャトルを父に持つ本馬は、Red GodとNijinskyのニックスを継続発展させる形でCaerleon=Video 3×4という派手な同血クロスを持っている。Nijinskyをクロスさせたタイキシャトル産駒は走っているので好感が持てる。芝・ダート兼用のマイラー。