カザンリク(牡 栗東・松元茂樹 父Kingmambo、母ビリーヴ)
全兄ファリダットは、まだ重賞を勝っていないものの、安田記念(GI)3着、阪神C(GII)2着など重賞上位の常連。母ビリーヴはいうまでもなく短距離界の女王で、スプリンターズS(GI)、高松宮記念(GI)など4つの重賞を制した。引退後はアメリカに渡って繁殖生活を送っている。この一族のスピードは、2代母グレートクリスティーヌが持つ強烈な父母相似配合が源泉となっており、ビリーヴにはどんな種牡馬を交配してもスピードタイプが生まれるだろう。馬のデキがよければ兄同様の活躍が見込める。
カシノミニパイン(牝 栗東・梅内忍 父マンハッタンカフェ、母エンベゼル)
母エンベゼルは、Mr.Prospector系のSeeking the Goldと、米G1で2着となったBookkeeperとの間に生まれた娘で、名牝Broadway 3×4、Buckpasser 3×4という大胆なインブリードを持つ。これがスピードの核となっているのか、産駒はいずれも短距離に向いている。したがって本馬も、父がマンハッタンカフェながらマイル以下で活躍しそうだ。配合は悪くなく、仮に芝でイマイチでもダートでツブシがききそう。
シャイニーナイト(牡 栗東・橋口弘次郎 父フジキセキ、母スプリングネヴァー)
全兄にダイタクリーヴァ(00年スプリングS-GIIなど重賞5勝)、半兄にダイタクバートラム(父ダンスインザダーク・03年阪神大賞典-GII、04年ステイヤーズS-GII、04年北九州記念-GIII)がいる良血。母系にプリンスリーギフトを持つフジキセキ産駒は走っており、ダイタクリーヴァのほかにドリームパスポート、オースミコスモ、タマモホットプレイ、フジサイレンスなど多くの重賞勝ち馬が出ている。馬のデキがよければ確実に走ってくる。
シンボリカンヌ(牡 栗東・荒川義之 父シンボリクリスエス、母スイートミルド)
半兄ハードクリスタル(父クリスタルグリッターズ)は、東海S(GII)、ブリーダーズGC(GII)の勝ち馬で、中長距離のダートで安定した強さを誇った。本馬の父はシンボリクリスエス。配合的に素軽いスピードは感じられないので、兄と同様、長めのダートで本領を発揮しそうだ。本格化するのは4歳以降かもしれないが、能力の違いで3歳時から活躍しても不思議はない。
ラブアスコットー(牝 栗東・中村均 父プリサイスエンド、母ウメノアスコット)
半兄マイネルセレクト(父フォーティナイナー)は、JBCスプリント(交流GI)など重賞を5勝し、ドバイゴールデンシャヒーン(首G1)でも5着に食い込んだ強豪。母ウメノアスコットは桜花賞馬ハギノトップレディの娘という良血。本馬の父プリサイスエンドはフォーティナイナー系なので、半兄マイネルセレクトと血統構成は似ている。父プリサイスエンドの代表産駒Sherine(カムリーS-米G2)は母系にNijinskyを持っている。本馬も同じ配合パターンなので悪くないだろう。ダート向きのスプリンター。