先週は変則開催の中、3つの重賞が行われましたが、個人的にどうしても的中させたかったのが中山芝2200mのセントライト記念でした。
中山芝2200mという条件は施行回数も少なく、まして距離がマイナーなため、好走する馬には共通した調教パターンが発生しやすくなります。
そこで
競馬総合チャンネルの「速報!調教Gメン」で取り上げた注目データが「セントライト記念でのポリトラック追い成績」でした。
しかし今年の該当馬4頭で最先着したのは3番人気
ヒカルマイステージの5着。あとは二桁着順の大惨敗という情けない結果でした。
私はというと、中山芝2200m重賞という観点から「本数多い調教タイプのポリトラック追い」が好成績を残していたのでマサノウイズキッドを◎にしたわけですが、ご存じの16着で全く見せ場のない競馬となり、参考にしていただいた皆様にはご迷惑を掛けてしまいました。
ただ見せ場のない競馬の中にも次に繋がる調教傾向が見えました。それが「本数多い調教タイプ」の好走です。
セントライト記念に出走した「本数多い調教タイプ」はマサノウイズキッドの他に4頭いましたが、そのうちの
フォゲッタブルと
アドマイヤメジャーは3着、4着に入っています。
そしてこの2頭が出走メンバー中1位(アドマイヤ)と2位(フォゲッタ)の上がりを使っているので、調教適性は高かったのだろうと思います。
中山芝2200m重賞という観点だと、前述したように本数が多い調教タイプが好走しやすくなります。
その理由としては道中、息の入る展開になり辛く、最後の急坂も乗り越えるためには調教でしっかりと鍛えられていないといけないということです。
今年のセントライト記念は1000mの通過が60.9秒ですから、過去同レースと比べても決して速い部類ではありません。
それでも後方から「標準多め」のフォゲッタブルとアドマイヤメジャーが0.2秒差内まで差してきたということは、例年以上に今年の馬場状態が本数多い調教タイプに向いているのでしょう。
これに今週末行われるオールカマーでの好走調教タイプの傾向を重ね合わせると、今週こそ本数多い調教タイプが好走してくれるだろうという予測が立ちます。
過去5年のオールカマーの勝ち馬のうち、3頭は「標準多め」「乗込」でした。
最も人気薄で単勝6670円の激走を見せたトーセンダンディは標準多め坂路。トーセンダンディの他にも人気薄で2着、3着した標準多めは数多く、3歳限定重賞よりも調教量が重要なことを示す結果が残っているというわけです。
よって休養明けといえども本数の少ない「軽目」や「標準少め」では苦戦は間違いありません。最低でも標準程度の調教量は欲しいところです。
そういった点を予想の基軸にした場合、今週の追い切りで本数多い調教タイプに仕上がりそうなのは、
☆
グラスボンバー☆
ダイシングロウ☆
トウショウシロッコ☆
トーセンキャプテン☆
マツリダゴッホ☆
マンハッタンスカイ このメンバーで先週のリベンジを果たせる、そんな気になっています。
調教Gメンとは?
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論。それぞれのコースに必要な無酸素運動と有酸素運動の量やバランスを見極め、それに最も適した調教をしている馬を狙う馬券術。競馬新聞の調教欄に記載されている調教場所、調教本数、脚色(例:一杯)を確認するだけでOK。
調教コース&調教タイプの考え方
調教コースが「坂路」、調教タイプが「一杯平均」の馬は「
一杯平均坂路」に分類される。
調教コース一覧
【トラック】 ウッド、芝、ダートでの調教の本数が全体の8割以上の場合。有酸素運動の強化。
【坂路】 坂路での調教の本数が全体の8割以上の場合。無酸素運動の強化。
【併用】 トラックと坂路の併用で、どちらかの調教本数が全体の3割以上の場合。有無酸素をバランス良く強化。
【トラック主体】 トラックと坂路の併用で、坂路調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。有酸素運動寄り。
【坂路主体】 トラックと坂路の併用で、トラック調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。無酸素運動寄り。
調教タイプ一覧&イメージ図
netkeiba.comプレミアサービスはJRA全レースの調教を公開中! どのコースで何本追い切っているか、好走時、凡走時の調教過程など、過去の調教パターンを比較することで、各馬の仕上がり具合をチェックすることできます。また、直前の追い切りパターンとレース結果と参照することで、今の馬場状態では坂路調教馬が有利、もしくはコース調教馬が有利など、調教タイプでの馬券検討が可能になります。この機会に是非、調教タイムを使ったレース検討の面白さを実感してください。