非常にレベルの高い馬がそろった今年だが文句なしにAランク、それも一流馬になれる可能性No.1はタニノギムレットだ。頭角を現したシンザン記念以降、アーリントンC、そしてスプリングS、どんどん強くなっている。
本格化しているときのブライアンズタイム産駒は、ビッグレースでさらに真価を爆発させる。底力があるからだ。底力といえば、母タニノクリスタルの牝系ファミリーは、世界の生産者が手に入れたい名門中の名門レディジョセフィンの直系。したがって、日本の谷水氏に買われたのはその母の代のタニノシーバードだが、その前もずっと一級品の種牡馬ばかりが配されている。アガ・カーンの関係していた牝系だけに、軽い種牡馬を配合することは、この牝系に限って許されていなかったのである。
順にさかのぼると、母方にはクリスタルパレス、シーバード、グロウスターク、ローマン、ビッグゲイム、ゲインズボロー、ザテトラークが配され、そして伝説の基礎牝馬レディジョセフィンにたどりつく。
レディジョセフィンの血は、ナスルーラ、ノーザンダンサー、そしてターントゥ系の出発のロイヤルチャージャーにも強い影響を与えている。名門の牝系の真価がブライアンズタイムとの配合でうまく出た。皐月賞候補というだけでなく、文句なくダービー候補No.1だろう。
Aランクという意味では、ローテーションに死角はあっても、やはりモノポライザー。サンデーの難しい一面さえコントロールできれば、ギムレットとマッチレースも可能だ。
3番手にはデキの良さと、中山2000mを3度(3、1、3着)も経験している強みでタイガーカフェが侮れない。