ブリガドーンは、未勝利を勝ったばかりの1月、強気に男馬相手の京成杯2000mに挑戦した。同着だったローマンエンパイア、ヤマニンセラフィムとわずか0.2秒差。たった2戦のキャリアで東京2000mを2分00秒6で乗り切ったのだから、その素質は牝馬としては文句なしにAランクに近い。
ただし、素質を確かめるには京成杯も悪くはなかったが、走りすぎた反動で一段とイレ込みが激しくなったり、自己条件にスムーズに出走できなかったりで、オークスを狙うためには完全にローテーションに失敗している。
なにせ、ローマンエンパイア級と0.2秒差の接戦に持ち込みながら、まだ1勝馬。押せ押せの日程になってしまった。
ただし、救いは勝ちあぐねたため、おそらく賞金が足りていれば遠征しただろう桜花賞に出走できなかったこと。活力のロスは許せる範囲にとどまっている。
ローテーションの組み方に失敗しながら、オークスを目指すのは苦しいが、ここが最後のチャンス。イレ込みが最小限にとどまればこの相手だけに勝機十分だろう。これ以上、馬体重が減らなければ、オークスにも望みはつながる。桜花賞があの結果だから、あのレースにはたぶんオークス馬はいない。別路線組にチャンスは大きい。
今度はタメて進みそうなニシノハナグルマと、オークスに的を絞ったマイネヴィータの2頭が本線。ブライアンズタイム産駒のマイネミモーゼの成長力と、強気に中1週で出走してきたツルマルグラマーも怖い。