前回狙った「スプリンターズS」では巧く好位のインを追走しながら、1分07秒8で0.3秒差6着にとどまったトレノジュビリー(父サクラバクシンオー)にもう一度期待したい。レースの流れはそれほど厳しくなく、前半3F32.9秒。好位追走となった同馬のそれは33.4秒。理想的な位置での楽な追走と見えたが、坂で伸びを欠いてしまった。
初めての中山コースの急坂は、中京1200mを1分06秒9で抜け出した記録をもつスピード型のこの馬に予想以上に応えた。
これまで全連対記録11回(6勝、2着5回)のうち、9回までが中京、小倉などの平坦コースか、直線に坂のない京都。とくにクラスが上がってからは、ことごとくの好走が坂のないコースだったから、非力ではなくても慣れない急坂は苦しかった。
今度は地元に戻って、良績のある京都1400m。昨年の11月には好位追走から上がり33.4秒で4馬身も抜け出しての1分20秒3がある。持ち時計欄では1200mの1分06秒9ばかりが目立ってしまうが、1600mでも好走記録があり、本当は1400mこそ理想の可能性が大きい。
母の父ゴールデンフェザント、祖母はノノアルコ産駒。その前はファバージ。フェアリーの特徴は非力なスピード系ではなく、むしろプラスアルファの底力を求められるレースのほうが合っていて不思議ない。
前回の失速で、もともと人気割れの混戦の中でも人気薄になること必至。強気に狙いたい。
ようやく本来の動きを取り戻してきたマルカフェニックス、前回の勝ち方にまだ余力を感じられた上がり馬グラスキング、内枠から一気に飛ばして行きそうなマイネルレーニアの3頭が本線。
キンシャサノキセキ、3走前にGII京王杯1400mを勝っているスズカコーズウェイ、京都1400mに1分20秒8のある伏兵ドラゴンウェルズまで手を広げておきたい。