トーセンアドミラル(牡 栗東・角居勝彦 父キングカメハメハ、母サンデーピクニック)
半兄トーセンキャプテンは函館記念(GIII)、アーリントンC(GIII)の勝ち馬。母サンデーピクニックは社台ファームが生産したサンデーサイレンス産駒ながら、フランスに渡ってデビューし、3歳時にクレオパトル賞(G3)を快勝した。サンデー産駒の記念すべき海外初重賞ウィナーだ。日本に帰国後はクイーンS(GIII)で3着となった。本馬は成功例の少ない「キンカメ×サンデー」だが、配合構成が父の代表産駒フィフスペトルと似ているところがあるので期待できる。芝向きのマイラー。
アマルフィターナ(牝 栗東・平田修 父シンボリクリスエス、母ホワットケイティーディド)
半姉スリープレスナイトはスプリンターズS(GI)など3つのスプリント重賞を制し、08年のJRA賞最優秀短距離馬に選出された。その母ホワットケイティーディドは女傑ヒシアマゾンの4分の3姉にあたる良血。シンボリクリスエスとの交配は初めてだが、本馬の兄姉6頭がすべて2勝以上を挙げているように、ある水準以上の産駒を確実に出してくるタイプなので、おそらく本馬もそれなりの成績を残すだろう。芝向きの中距離タイプ。
サトノケンオー(牡 栗東・平田修 父ダンスインザダーク、母ダンシングアウンティー)
全兄コンラッドはラジオたんぱ賞(GIII)を制したほか、ダイヤモンドS(GIII)でも2着となった。半姉バイラリーナ(父サンデーサイレンス)、オースミリンド(父Woodman)も準OPまで出世している。「ダンスインザダーク×Nureyev」は、コンラッドのほかにトーホウアラン(京都大賞典-GIIなど重賞3勝)、ナタラージャ(青葉賞-GIIで2番人気に推されるも競走中止)などが出ている。また、母の父にこだわらず母系にNureyevが入るパターンからは、ストロングガルーダやハギノルチェーレ、ファミリズムなどが出ている。意外に悪くない組み合わせだ。コンラッド級の活躍を期待したい。
シルヴァーノ(牡 栗東・藤原英昭 父ジャングルポケット、母リリカルモメント)
母リリカルモメントは未勝利馬。しかし、その兄弟にエガオヲミセテ(阪神牝馬特別-GII、マイラーズC-GII)、オレハマッテルゼ(高松宮記念-GI、京王杯SC-GII)がいるほか、一族にエアグルーヴ(年度代表馬)、ダイナカール(オークス)がいる良血。父ジャングルポケットとの組み合わせではNureyev≒Number 3×3が生じる。ジャングルポケット産駒は大きく分けてステイヤータイプと平坦向きの中距離タイプに分かれるが、本馬は後者に近いタイプだろう。ダートもこなすはず。
トウショウヒーロー(牡 栗東・鶴留明雄 父サクラバクシンオー、母ジェーントウショウ)
父サクラバクシンオーには、(1)母系にNijinskyを持つ、(2)母系にチャイナロックを持つ、という2つの代表的なニックスがある。当然、(1)と(2)を併せ持つ馬は大成功しており、過去JRAで出走したわずか13頭のなかから、ショウナンカンプ(高松宮記念-GIなど重賞3勝)、シーイズトウショウ(03年CBC賞-GIIなど重賞5勝)、サンダルフォン(09年北九州記念-GIII)、ラッシュライフ(05年ファンタジーS-GIII・2着)、トウショウブリッツ(準OP)、リッカバクシンオ(準OP)といった活躍馬が出ている。本馬はシーイズトウショウの全弟。配合的には非の打ちどころがないので期待できる。