予測されるようにおそらくスローだろう。超スローにもなりそうだが、かといってこういう組み合わせで、武豊、安藤勝あたりが有力馬に乗っていると、ヘタに動くわけにはいかない。動いた方が目標となって差されるケースが多いからだ。
マンハッタンカフェのスケールある爆発力を中心とした。3000mの菊花賞は、途中の2000m通過2分07秒2の超スローで、長距離戦とすれば非常にレベルが低かった。上がり34秒0の切れは評価できても、また、折り合い不安なし、スタミナOKも確認できても、そう強気にはなれない。
しかし、2500mの有馬記念は強かった。先行馬の残ったスローペース。レースの上がりは57秒9−46秒1−34秒6(たまたまだが、阪神大賞典の上がりがそっくり同じ)。
テイエムオペラオーも、メイショウドトウも上がり34秒台前半で伸び、前年の記録を約1秒も上回る内容を示したが、3コーナーでテイエム、ドトウなどより後方に位置し、さらには同じ位置にいたナリタトップロードとは、まるでスケールが違っていた。
11秒3−11秒3のラップが刻まれた3コーナー過ぎから直線の坂下までグングン進出、まとめて差し切ってしまった。テイエム、ドトウ(当時5歳)が衰えたり凡走したのではなく、マンハッタンカフェの迫力が完全に一枚上回った形だった。直線入り口から坂下までの1ハロン、レースラップは11秒3だから、マンハッタンは10秒3〜4で一気に爆発している。通算[5-0-1-4]。ムラな一面もあるが、その気になったときの破壊力は断然だ。
ジャングル、トップロードがとりあえずの本線だが、爆発力の勝負なら安藤勝のサンライズペガサスがもっとも怖い。