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プリンシパルリバーが第一冠

  • 2002年04月30日(火) 00時00分
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 4月25日大井「羽田盃」。プリンシパルリバーが激戦を見事に制した。人気薄ヤマオロチが思い切りよく逃げて、1000m通過61.4秒とやや流れは速い。石崎隆・プリンシパルリバーはごく自然流に中団で折り合い、直線ためらいなくインを突いた。およそ6~7頭をゴボウ抜きして、先頭のノムラリューオーに迫る。一瞬のうちに勝負がついた。最軽量423キロとは思えない逞しさと精神力。少なくとも今日のところは着差以上に鮮やかな勝利といえる。

羽田盃(サラ3歳定量・南関東G1・1790m・梢重)

△(1)プリンシパルリバー(石崎隆・56)1分54秒1
△(2)ダイワミズリー(的場文・56)1/2
△(3)ノムラリューオー(張田・56)鼻
◎(4)エスプリシーズ(今野・56)3/4
▲(5)ジェネスアリダー(桑島・56)頭
………
 (6)シャイニングボス(鷹見・56)
○(7)アサティスダイオー(内田博・56)

単440円 馬複2910円
馬単4970円 3連複9650円

 プリンシパルリバーは昨暮れ統一重賞「全日本2歳優駿」に続き重賞2勝目。中間、大井・栗田裕厩舎にトレードされ、今回初コース、ぶっつけ本番で臨んでいた。「とにかく心肺機能がずば抜けて素晴らしい」と栗田調教師。パドックでも少々イレ込み気味ながら、ハリのいい健康そうな馬体、好気合が目立っていた。「小柄だけれど終いしっかり伸びてくれる。折り合いがつくから距離も大丈夫」(石崎騎手)。1分54秒1は翌日古馬B1と互角でまず水準。昨年トーシンブリザードと較べてはともかく、同世代では確実に一歩リードした。
 2着ダイワミズリーは道中プリンシパルよりやや後ろ、直線馬群を縫うように末脚を伸ばした。「もう少し早くハミがかかっていれば」と的場文騎手。父スキャン、のびやかな好馬体。まだキャリアが浅いだけに気性面の成長が鍵だろう。ノムラリューオーは当日17キロ増、気持ち太かったもののハイペースを四角先頭。見方によっては勝ち馬以上の競馬をした。京浜盃の覇者。デビュー時より道中の反応が格段によくなっている。◎に推したエスプリシーズ。渋り気味の馬場に戸惑ったか道中行き脚がつかず、四角ではいったん最後方。そこから巻き返して4着なら力負けとも思えない。「ずっとフワフワして走っていた。良馬場でやらせたい」と今野騎手。勝負より折り合い優先の競馬にみえたジェネスアリダー、メンバー中?1の上がりを計時したシャイニングボスも、結果以上に収穫を感じさせた。
 5月30日「東京ダービー」、7月4日「ジャパンダートダービー」と続く新クラシックロード。なるほどプリンシパルが第一冠を制したが、正直まだ絶対感はない。逆転可能な上位馬が絞られ、それぞれの個性もはっきりして、今後は成長力が明暗を分けるということ。主役が確定していた昨年とはひと味違う面白さと興味があるか。思えばこれは「3連勝」導入の年にふさわしい。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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