JRAのワールドスーパージョッキーズシリーズ、地方競馬のレディースジョッキーズシリーズ高知ラウンド、そして、香港のインターナショナルジョッキーズチャンピオンシップと、この数日間に毎年恒例の騎手交流戦が相次いで行われました。
一言で言えば、こういうイベントはおもしろいですね。いろいろなジョッキーの意地や思惑が複雑に絡み合って、ふだんとはひと味もふた味も違うレースが繰り広げられます。人気通り、平穏な結果に終わることはほとんどありませんから、そう簡単には馬券を当てられませんが、とにかく穴狙いが楽しいイベントです。
私は、もっとバラエティ豊かな騎手交流戦があってもいいと思っています。ここ数日間に行われた交流戦はすべて個人戦ですが、イギリス・アスコット競馬場で開催されているシャーガーCは団体戦です。イギリス、アイルランド、英愛以外のヨーロッパ、その他の世界各国から3人ずつのジョッキーが選ばれ、それぞれがチームを組んで優勝を争います。こういうスタイルを採り入れるのもひとつの手でしょう。
例えば、出身地別のチーム対抗戦。日本を北海道・東北、関東・中部、関西・中国、四国・九州の4つのブロックに分け、それぞれのブロック出身の騎手を数人ずつ選抜してチームを作り、シャーガーCのように優勝を争うんです。中央と地方の騎手を交えてチームを組めば、おもしろいイベントになると思うんですけど。
他には、親子騎手、兄弟騎手交流戦もできます。今はなき山形・上山競馬場で、かつて兄弟騎手交流競走を開催したことがあります。私の知る限りでは、親子なら石崎隆之&駿騎手、早田秀治&功駿騎手、安藤光彰&洋一騎手、鮫島克也&良太騎手の4組8人がいますから、8頭立てのレースが可能。この8人(とくにお父さん)があと数年頑張れば(?)、横山典弘騎手の息子さんがデビューするはず。そうなれば10頭立てのレースが組めます。お父さんチームと息子チームの対抗戦にすれば、けっこう楽しめますよ。
兄弟なら、武豊&幸四郎騎手、安藤勝己&光彰騎手、藤岡佑介&康太騎手、吉田豊&隼人騎手といった中央同士だけで、もう十分に1レース組めます。これに、川島洋人&雅人騎手(北海道)、宮川浩一&実騎手(高知)ら地方同士など、多彩なメンバー構成で交流戦ができます。
これも、兄貴チームと弟チームの対抗戦にすれば興味倍増。そうそう、レース実況は福山の中島啓サンと佐賀の中島英峰サンに担当してもらいたいですね。ついでに出走馬も兄弟・姉妹を集めますか?
もう少しでなんとかなるかもしれない(?)のが、夫婦騎手交流戦。今のところ夫婦で騎手をやっているのは、愛知の小山信行騎手と宮下瞳騎手、高知の目迫(めさく)大輔騎手と森井美香騎手の2組しかいません。少なくともあと1組、理想を言えばあと3組のカップルが“ゴールイン”すればOKです。そうしたら、その結婚記念に夫婦騎手交流戦を開催してもらいたいですね。結婚しても女性が騎手稼業を続けるのはタイヘンなので、開催できるタイミングは限られています。希少価値抜群のイベント。これは注目を集めること間違いなしです。
まぁ夫婦騎手交流戦というのは夢のような話ですが、もっと手軽にできる騎手交流戦はまだまだありますよ。年男&年女騎手対抗戦、なんていうのはいかがでしょう。24歳、36歳、48歳(もしいれば60歳)の騎手を集めて年の初めにでも開催すれば、毎年恒例のイベントにできると思います。あとは、誕生月とか星座とか血液型とか、とにかくなんでもいいからグループを作って交流戦、チーム対抗戦をやっちゃえばいいんです。
ここに思いつくままに挙げたアイデアのうち、どれかひとつでも実際に開催されたら、おもしろいんですけどね。今回は、先日、日本の女性騎手No.1を決めるレディースジョッキーズシリーズ高知ラウンドを見に行ったときにふと思いついたネタをご紹介させていただきました。実はその時、最初に思いついたのは女性騎手招待競走ではなく、“女装騎手招待競走”をやったらだれが強いか、なんてことだったんですが…(もちろん冗談ですよ!)。
この暮れの忙しいときにこんなヒマなことを考えている私は、いったいどういう人間なんでしょう? 今回のコラムを最後までお読みいただいたみなさん、本当にありがとうございました。では、また来週!
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