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仕上がれば怖い、マンカフェの好配合馬キョウワレジーナ

  • 2010年03月16日(火) 15時00分
 ウインドミネーター(牡 栗東・石坂正 父キングカメハメハ、母プレシャスフラワー)
 母プレシャスフラワーは未勝利馬だが、その半兄サンライズレクサス、ヒカリシャトルは準OPまで出世した。本馬と4分の3同血の関係にあるサンライズクォリアは全日本2歳優駿(GI)で4着と健闘している。「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」はローズキングダム、ゴールデンチケット、アドマイヤテンクウなどと同じ。サンライズクォリアと配合構成が似ているが、こちらにはサンデーが入るので芝適性がありそう。芝・ダート兼用のマイラー。

 キョウワレジーナ(牝 栗東・飯田雄三 父マンハッタンカフェ、母ツルハチクィーン)
 母ツルハチクィーンは未勝利馬ながら、キングヘイロー(高松宮記念-GI)の半妹にあたる良血。2代母グッバイヘイローはケンタッキーオークス(米G1)を含めてG1を7勝した名牝。Halo≒Sir Ivor 3×3・4に加え、マンハッタンカフェとBlushing Groomのニックスを持つ。「マンハッタンカフェ×ラムタラ」の組み合わせはヒルノダムールと同じ。仕上がればいいところがありそうだ。芝・ダート兼用の中距離タイプ。

 ゴーゲッター(牡 栗東・南井克巳 父ゼンノロブロイ、母ペレブラッサム)
 母ペレブラッサムは中央未勝利ながら、ベルウイナー(関屋記念-GIII・2着)、アンクルスーパー(中京記念-GIII・2着)の半妹にあたる良血。2代母サークルショウワはクイーンC(GIII)の勝ち馬。父がサンデーの息子で母の父がダンシングブレーヴ、という配合パターンは、サンライズマックス、トライアンフマーチ、リディルなどと同じ。配合的には悪くなく、芝向きの中距離タイプだろう。やや平坦コース向きのところがあるかもしれない。

 タマモピアス(牝 栗東・中竹和也 父キングカメハメハ、母ダイヤモンドピアス)
 半姉に短距離路線で準OPまで出世したチャームダイヤ(父ヘネシー)がいる。3代母タマモコトブキは桜花賞2着馬で、それ以降、本馬にいたるまで気の強い一本調子のスピード馬を出している牝系。おそらく本馬もそうした特徴を受けていると思われる。Mill Reef 5×4は、父キングカメハメハの代表産駒ローズキングダムやアドマイヤテンクウも持っているクロスなので悪くない。芝向きのスプリンター〜マイラー。

 レインボーローズ(牝 栗東・増本豊 父アグネスタキオン、母チーター)
 母チーター(父Seeking the Gold)は現役時代、ダートの短距離でタフに走った。SwapsやHasty Roadなど、やや大物感に欠けるアメリカ血統の影響を受けたせいか、産駒はコンスタントに勝ち上がるものの、上級クラスまで出世するものは見られない。唯一、娘のプリモスターが函館2歳S(GIII)で6着となっている。本馬も十中八九、兄姉と似たタイプとなるだろう。ただ、アグネスタキオン産駒のポテンシャルの高さと、それと相性のいいフランス血統が母系の奥にある点にひとすじの望みがある。芝・ダート兼用のマイラー。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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