ポイントの一つは、最終週とあって内寄りの芝は荒れている。よほどのことがないと内枠の馬は外に出せない。外々回るコースロスはあっても外枠の馬有利だろう。
また、もう夏競馬に突入している。アメリカ血脈がほとんどになったため、大半の系統は平坦歓迎だが、コジーン・・カロ・・フォルティノ・・グレイソヴリンとさかのぼるやや古典的な平坦巧者のスピード型には、今年も注目しておきたい。先週の安田記念を制したアドマイヤコジーン(父コジーン)は、母の父も夏型のノーザンテースト。いかにもこの季節に合っていた。
注目したいのは、公営のネイティヴハート(父はコジーンの直仔)。マイルに1分32秒3の快記録を持ち、また朝日杯をあと一歩の3着に好走した馬だが、この馬、本来はスプリンターに近いスピード型だろう。3走前、直後にG1を勝つことになるショウナンカンプには完敗だったが、初めての1200mを1分07秒8(上がり33秒9)で乗り切っている。2歳夏、公営盛岡の芝1000mでデビューしたが、いきなり57秒9の独走だった。
祖母サンサン(輸入された凱旋門賞を制した牝馬)から広がりつつあるファミリーの出身だが、この一族、函館記念を2勝したウインザーノット、関屋記念を制したスプライトパッサーなど、なぜか夏の平坦コースに抜群の適性をみせている。直線外から一気に追い込んできそうだ。
骨折明けは心配だが、同じくスターオブコジーン産駒で、この中京で3歳夏に中日スポーツ賞を制しているユーワファルコンも、このレースに的を絞っていた。馬格のある男馬だがポン駆けは利く。