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新馬の季節

  • 2002年06月13日(木) 00時00分
 今週から各地で一斉に新馬戦が始まり、また、新しい戦いに気をそそられます。ダービーが終れば、次のダービーを目標にという競馬のサイクル、それが今年から、時を同じくしてスタートするようになりました。

 今年のダービーは獲得賞金額1750万円でも、4分の3という抽せんで出走というレベルの高いものでした。

 もっとも、去年から2歳、3歳のステップレースが整備された影響もありました。それが、さらに新馬戦の一斉同時スタートになったことで、一層、クラシックをめざす戦いは白熱化する筈です。この結果がどうなるか、今から来春が楽しみになりました。

 この春のように、各地の各レースを勝ち進んできた強豪同士の顔合わせというシーンが、随所にみられることは間違いなく、その質が高ければ高いほど、盛り上がります。

 今年の春は、特に、ブライアンズタイム産駒の強さが光りました。サンデーサイレンスにトニービンを加えた3強サイアーの時代はまだ続きそうですが、この中で、二世たちのしのぎ合いが激しくなっているサンデーサイレンス系種牡馬の産駒たちの存在が、気になります。どれもこれもが成功の道を歩むとは限りません。二世たちのうち、どの馬が生き残っていくかですね。

 とにかくサンデーサイレンスを含むこの系統の生産頭数は年々増えており、こればかりではという思いも、ふと浮んでくるほどです。一度ゆっくり調べてみなければならないでしょうが、デビューする新馬たちの名簿をながめているだけでも、脅迫観念にかられるのですから、大いに気になります。

 日本の競馬が、馬産を含めて世界の注目を集めるのはうれしいことです。ですが、目の前を走る馬たちは、より多彩であるに越したことはありません。毎週毎週、各地で勝ち上がっていく新馬たちの血統を確認していくのも、これからの楽しみです。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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