ゴールドC(6月23日 浦和 サラ4歳以上 別定 SIII 1600m重)
(1)ボランタス 1分33秒6
◎(2)ノースダンデー 4
○(3)クレイアートビュン ハナ
△(4)テイエムヨカドー クビ
△(5)スーパーヴィグラス 3
………………
△(9)ルクレルク
△(10)タッチブライト
▲(12)アートルマン
単1510円
馬複1100円
馬単3990円
3連複1510円
3連単21820円
ボランタスが豪快な捲りで圧勝した。内からタッチブライトが好ダッシュで先手をとり、真ん中少し押し気味にスーパーヴィグラス、外ノースダンデー。以下、クレイアートビュン、ルクレルク。位置取り自体は、人気馬ほぼ思惑通りといえるだろう。が、結果はボランタスの大逆転。スタートでややつまずき1コーナー9番手、しかし向正面エンジンがかかると、まさしくケタ外れのパワーをみせた。いったん先頭に立ったノースダンデーをそれこそひと呑み。直線は4馬身差の独走だった。「全力を出させようと積極的に乗りました。強いです。きつい競馬だったのに最後までバテていない」(山崎誠士騎手)。1500m・1分33秒6、特に軽い馬場でもなく合格点以上の時計。何よりレースぶりに迫力と凄みがあった。
ボランタスはJRA・5勝。昨春の「マーチS」、エスポワールシチーの5着があり、以後もワンダースピード、マチカネニホンバレ級と好勝負しているから、今日の勝利も不思議ではない。ただ、転入後2戦の内容が冴えなかったこと(8、14着)、1500mはいかにも忙しいこと(5勝すべて1800m以上)。結果的に、予想、人気の盲点となっていた。「(馬の状態が)上がっている感触はあったから、目いっぱいのレースをしろと(鞍上に)言いました。嬉しい結果。次走はオーナーと相談して考えます」(山崎尋美調教師)。父ティンバーカントリー、いわく本格派の中距離型。この日、明言されなかったが、陣営はおそらく、今秋「日本テレビ盃」→「JBCクラシック」(ともに船橋)あたりを睨んでいる。またしても転入馬…。しかし冷静にはやはり、「楽しみな新星」というべきだろう。
ノースダンデーがいっぱいに2着を確保。道中行き脚がひと息鈍く、3コーナーようやく先頭に立ったものの、勝ち馬に並ばれて余力がなかった。「(位置取りなど)自分のレースはできたと思う。ただ夏負けがあったかもしれない。返し馬から手応えがひと息でした」(左海騎手)。昨年このレース、レコード勝ち。久々力走(さきたま杯3着)の反動、広い意味での2走ボケとはこういうものか。それでも崩れなかったのはやはり地力と精神力で、馬自身、評価は特に下がらない。そのノースの脚いろが鈍ったところで、クレイアートビュン、テイエムヨカドーがどっと迫った。前者は翌週「帝王賞」を回避して地元出走。確かに少し悔しいが、同馬の個性(よくも悪くもジリ脚)を考えると、ほぼ順当な結果とみえる。スーパーヴィグラスは善戦。ハイペースをあえて2番手、結果5着だから左回りにも感触をつかんだろう。ルクレルクは久々でも好仕上がり。逆にいえば重賞級相手のパンチ不足が少し気になる。むしろアートルマン。結果大敗ながら1年ぶりの実戦で見せ場があった。同馬は今後、左回り短〜マイルのダークホースかもしれない。