今年のメンバーは悩ましい。過去10年の成績をチェックしてみると、8歳で馬券になったのは2000年のザフォリア(3着)ただ1頭。ちなみにその年は1着がファストフレンドで2着が13番人気のドラールアラビアン。ザフォリアは15番人気だった。もともと高齢馬の出走数が少ないレースではあるのだが、それにしてもこのデータは気になる。ちなみに交流重賞になってから勝利した8歳馬は、「お前がチャンピオンだ!」の実況でおなじみのチャンピオンスターだけである。それが19年前。
だからヴァーミリアン、ボンネビルレコード、サンライズバッカス、カネヒキリの取捨に悩むわけなのだ。しかもすべてG1馬である上に、帝王賞で3着以内の経歴もある。
ただ、カネヒキリは重傷を負っての休養明け。サンライズバッカスは衰え顕著。ボンネビルレコードは川崎記念後の休養で脚元の状態がずいぶん良くなったようだが、過去3年の帝王賞が1→2→3着で、今年のメンバーは昨年より強力。いずれも首位争いまでは厳しいことだろう。
さて、ヴァーミリアンをどうするか。種牡馬にするより現役続行のほうが稼げそうという判断は支持するが、今回はデータのささやきが信頼のジャマをする。しかし大井では5戦5連対。ダート2000mで連対を外したのはドバイでの2回だけ。さすがにノーマークにするわけにはいかないので、ヴァーミリアンを逆転できる馬がいるかどうかを探してみたい。
まず1番手はサクセスブロッケン。かしわ記念時の馬体はそれほど悪くはなかったが、アクションの大きい歩様は小回りが不得手そうな印象を受けた。そして結果はその影響が感じられての4着。しかし今回は一気に条件良化。勝機は十分あるとみる。
フリオーソは一昨年の帝王賞馬。そして交流G1で2着が7回もある。しかしヴァーミリアンに一度も先着したことがないという事実は重い。今年は例年以上に気力が充実しているようだが、川崎記念の走りと考え合わせると逆転までには至らないと判断する。
では、G1連対経験馬はどうか。スマートファルコンは久々のG1登場だが、実力的には互角以上といっていいだろう。しかし筋肉の収縮力が強く、気性もかなり前向きというタイプでは、2000mという舞台が微妙。期待できるのは秋のJBC(船橋1800m)のほうとみて、今回は評価を下げてみたい。
続いてマコトスパルビエロ。地方競馬の軽い馬場はこの馬向きだろうが、前走で負けたシルクメビウスが出られないのに、この馬を重視するわけにはいかぬ。厳しい展開となるのも明らかで、今回は苦戦必至とみた。
最後はアドマイヤスバル。ピッチ走法でもあり2000mは長い感。ハイペースになればハマるかもしれないが、重いシルシを打つには説得力に欠ける。
フリオーソ以外の地方勢で魅力があるのは、セレン。単純な力量比較では届かないだろうが、鞍上はおそらく「1つでもいい着順」を意識して臨むはず。混戦の連下争いになれば、道中の余力が最後に生きる可能性はあるだろう。
以上からシルシの配置を検討した結果、今回はサクセスブロッケンとヴァーミリアンの一騎打ちと決断。あとは3着争いという馬券で攻めてみたい。あとは遊びでサクセス→セレン、フリオーソ→ヴァーミリアンの3連単を少々。
◎1.サクセスブロッケン
○3.ヴァーミリアン
△4.フリオーソ
△7.セレン
△10.スマートファルコン
△5.ボンネビルレコード
△15.アドマイヤスバル