スパーキングレディーC(7月7日 川崎 サラ3歳以上 牝馬 別定 JpnIII 1600m)
「スパーキングレディーC」は、98年からGIII昇格。その初年度、いきなりホクトロビン(船橋・5番人気)が大駆けを演じたが、以後11年、一貫JRA優勢で流れてきた。やや癖があるとされる川崎コース1600mで、リピーターが強いことがまず特徴(トーセンジョウオー・2勝)。4年連続の登場になるメイショウバトラーも、前3年1、2、3着と抜群の相性を示している。大きくは荒れない重賞。格と実績、さらにコース適性で有力馬が絞れそうだ。
(1)…上位拮抗。1番人気[2-5-1-2]、2番人気[3-1-1-5]、3番人気[4-0-2-4]。大きく荒れないと書いたが、上位はほぼ等分にチャンスがある。軸をどこにとるか。
(2)…JRA馬。JRA=8勝、2着7だから絶対優勢。過去10年、地方生え抜きは02年・ジーナフォンテンが唯一優勝。以下、船橋、大井、名古屋が、それぞれ2着1度ずつ。
(3)…若い成長株。勢いのある4歳馬が最も強く、4勝して2着4。3歳馬も2頭優勝、2着2を記録している。高齢馬は、前述通りコース適性が高いリピーターだけが活躍。
(4)…差し馬。逃げ=4、先行=2、差し13、追込み=1。純然たる逃げ切りは05年トーセンジョウオー1頭で、これはおおむねハイペースの展開が理由だろう。
※データ推奨馬
◎ラヴェリータ…ひねりのない推奨馬だが、(1)〜(4)すべてのデータに適合するから素直にあげた。前年関東オークス馬が出てくると、1、2、1、3、11着(11着は状態に疑問があったチャームアスリープ)。交流、とりわけ地方Gにきわめて強い岩田騎手(関東オークス・シンメイフジで優勝)が騎乗する。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
◎ラヴェリータ
57岩田
○ハチマンダイボサツ
55町田
▲ウェディングフジコ
55内田博
△トーホウドルチェ
56四位
△ジョーイロンデル
55戸崎
△テイエムヨカドー
55森
△メイショウバトラー
56福永
チヨノドラゴン
55的場文
タッチブライト
55岡田
タカヒロチャーム
55真島
トウホクビジン
55本橋
ベルモントプロテア
55石崎駿
ラヴェリータは死角なしの中心だろう。昨夏「関東オークス」→「スパーキングレディーC」連勝、その時点で“新女王”を確定させた馬。そして同馬の場合、以後1年間の成長、充実が素晴らしい。「名古屋大賞典」でアドマイヤスバル、前走「ブリリアントS」でマチカネニホンバレをそれぞれ完封。この2頭は牡馬GI級、それも自身正攻法だけに絶大な価値がある。「マリーンC」「エンプレス杯」、思わぬ取りこぼしはあったものの、レースぶり自体は敗れて強し。今回、チヨノドラゴン、タッチブライトが飛ばす展開なら、いわゆる“紛れ”も生じにくい。牝馬同士で別定57kgはきわめて有利だ。
2着探し。ハイペースをラヴェリータが力の捲り…とイメージすればハチマンダイボサツが面白い。JRA・5勝、本格派の追い込み馬。転入後2戦4、4着ながら、持ち前の切れ味、パワーは十分のぞいた。追って達者な町田J、2度目のコンビでプラスアルファが期待できる。
ウェディングフジコ、トーホウドルチェの比較は、父フジキセキ、混戦に強そうな前者をとった。ジョーイロンデルも、軽いSIIIにせよ「しらさぎ賞」は圧巻で、父クロフネ、上昇度を加味すれば可能性がある。逃げが予想されるチヨノドラゴンは、本質やはりスプリンター。それならレース巧者テイエムヨカドー、10歳馬でもこのレースにめっぽう強いメイショウバトラーを押さえておきたい。