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ゼンノロブロイ産駒の好配合馬、オメガスカイツリー

  • 2010年07月20日(火) 12時00分
●サニーデイサンデー(牝 栗東・角居勝彦 父ジャングルポケット、母サンデーピクニック)
 全兄トーセンキャプテンは函館記念(GIII)、アーリントンC(GIII)の勝ち馬。母サンデーピクニックは社台ファームが生産したサンデーサイレンス産駒ながら、フランスに渡ってデビューし、3歳時にクレオパトル賞(G3)を快勝した。サンデー産駒の記念すべき海外初重賞ウィナーだ。日本に帰国後はクイーンS(GIII)で3着となった。ジャングルポケット産駒の全きょうだいは、上が走れば下も走るというケースが目につく。期待できるだろう。

●オメガスカイツリー(牡 美浦・奥平雅士 父ゼンノロブロイ、母オメガアイランド)
 デビュー2連勝したオメガブルーハワイ(父フジキセキ)の半弟。ハーツクライの甥にあたる。父ゼンノロブロイはアメリカ血統過多といった感があり、アメリカ血統の強い牝馬と交配すると硬さが前面にあらわれて伸びやかさに欠ける産駒が出てしまう。芝向きの大物はヨーロッパ血脈を豊富に含んだ牝馬との間に誕生している。本馬は父と相性のいいトニービン、Sadler's Wellsが入るので楽しめそう。

●サトノオー(牡 美浦・藤沢和雄 父ディープインパクト、母エアトゥーレ)
 半兄にキャプテントゥーレ(父アグネスタキオン/皐月賞-GI、デイリー杯2歳S-GII、朝日チャレンジC-GIII)、半姉にアルティマトゥーレ(父フジキセキ/セントウルS-GII、シルクロードS-GIII)がいる良血。母エアトゥーレは阪神牝馬S(GII)を勝ち、フランス遠征ではモーリスドゲスト賞(仏G1)で2着と健闘した活躍馬。2代母スキーパラダイスはムーランドロンシャン賞(仏G1)、京王杯SC(GII)の勝ち馬。日本を代表する名牝系のひとつといっていいだろう。ディープインパクト産駒のLyphardクロス(本馬は4×3)が成功するかどうかは現時点では定かではないが、育成時代から評判に挙がっていた馬なのでまったくの期待外れということはなさそう。いったん美浦に入厩したものの、立て直しのためもう一度牧場に戻したという情報があるのでデビューはやや遅れるかもしれない。芝向きのマイラー。

●ドラゴンブレス(牡 美浦・久保田貴士 父キングカメハメハ、母マジカルウーマン)
 半兄のドラゴンファイヤーはシリウスS(GIII)、ナイキアースワークはユニコーンS(GIII)を勝っている。母マジカルウーマンの半兄ブラボーグリーンは京阪杯(GIII)の勝ち馬。なかなか華やかな牝系だ。ドラゴンとナイキの父はブライアンズタイムで、本馬の父はキングカメハメハ。キンカメ産駒はMill ReefやRivermanなど、Never Bendの系統を取り込んだものがまずまず成功している。母マジカルウーマンはNever Bend 4×3なので期待が持てる。兄2頭の傾向からダートのほうがよさそうだが、芝がまったくこなせない配合でもない。

●フェアープライド(牡 栗東・角居勝彦 父ディープインパクト、母ビーフェアー)
 母ビーフェアーはブラジル産馬で、リオデジャネイロ牝馬三冠を制覇した名牝。母の父Fast GoldはMr.Prospector系。自身はHow=Cherokee Rose 6×6、Attica≒Fashion Plate 6×4などを持っており配合構成はなかなか緻密。ディープインパクト産駒にしては珍しく500kgを超える大型馬で、動きは軽やかというよりパワフルとのこと。ダート向きの可能性もありそうだ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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