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戸塚記念

  • 2010年09月07日(火) 00時00分
 9番人気のパルパディアを頭にした馬券を買って、2着惜敗で悶絶したのが3年前…。一昨年はセリから見てきたジルグリッターが勝利して、昨年はブルーのワンツーフィニッシュ。毎年現場で観てきた戸塚記念は、強気に勝負できる脚があるタイプが結果を残し、黒潮盃組が主力というのが傾向としてあるようだ。さすがに2100m戦では「展開がピッタリなら可能性があるかも」というレベルの馬では厳しいのだろう。

 ということで、まずは黒潮盃組をピックアップ。まずはなんといっても3着だったハーミアだろう。関東オークス激走のあと、栃木に放牧に出したが疲れがいまひとつ癒せないまま帰厩。レース前は馬主さんも超弱気だったし、調教過程も微妙だったから、惨敗もありうると感じて印を下げた。しかし結果は大健闘。

「気で走るタイプだから、わからないけどね」

 と馬主さんが最後に付け加えた言葉が3着につながったようだ。となると反動が心配だが、前走から順調に中2週で出走。ならば良化のほうに大いなる期待をかけられる。

 2着のドラゴンキラリは、またしても2着という結果。ただ、力量上位ということは証明できたし、相変わらずの好馬体。この枠なら前半のロスも少ないし、これまでの走りの再現は濃厚だろう。

 6着のラヴェル、7着のラスカルキッドは、やや力負けという印象。9着のジーエスライカーはスタート後に脚を相当使ったのが響いたにしても最後はバテバテ。もともと京浜盃もうまく立ち回ったのが勝因と思えるし、叩き2走目でも距離延長分がマイナスとみるのが妥当とみる。

 トライアルの芙蓉賞組を振り返ると、勝ったナイセストスターの強さだけが際立つ内容だが、勝ち時計が遅いのが気がかり。それでも同型を先に行かせてプレッシャーを与えながら追走すれば、チャンスがありそうだ。

 東京ダービーで5着だったポシビリテは、川崎で重賞制覇の実績馬。そのときも強気の4角先頭、出し抜けのまくりから粘り切る可能性は考えられる。

 そのほかの路線で気になるのがビクトリースガ。昨秋に3連勝を飾った実力は確かで、折り合いがついたここ2走も内容は上々。展開が重要になる長距離戦なら、流れ込む余地はあるだろう。

 穴で警戒すべきは追い込みタイプ。ということで、ミヤビジンダイコにも少々警戒を。前が総崩れの東京ダービートライアル、そして前走の3角まくり。展開がハマれば面白い存在だ。といっても3連勝式で押さえるというところだろうが…。

 以上を勘案して、中心にはハーミアを。ドラゴンキラリの逆転を少し期待しつつ対抗に。ポシビリテも首位争いのチャンスは十分ある。連下の筆頭にはナイセストスターを。あと2頭は流れ込みに警戒しての押さえという位置で考えたい。

◎ハーミア
○ドラゴンキラリ
▲ポシビリテ
△ナイセストスター
×ビクトリースガ
×ミヤビジンダイコ

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、同じグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。06年3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。 競馬総合チャンネル 地方競馬コースでは「地方競馬に突撃しよう」を連載中

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