ここのところ堅い決着が続いている日本テレビ盃。スパイラルカーブのおかげで実力馬が実力を出し切りやすいコース設定というのが、この結果に現れているようだ。そうなるとJBCクラシックも超順当な結果に……というのは気が早いが、基本的にはそういう傾向になっているようだ。
過去5年間の結果をみても、単勝1〜3番人気だけで3着以内が独占されなかったのは、馬インフルエンザの影響で南関重賞に変更された3年前だけ。しかもそのときは1番人気のシーチャリオットが、4角でとなりの馬にカミツキ攻撃を仕掛けて体をよじったおかげで仕掛け遅れたという4着。上位の結果は2→3→4番人気だったのだから、ほぼデータどおりといえるだろう。
順当な結果が多いもうひとつの理由は、このレースが「わかりやすいメンバー」になりがちということなのだが、例年に比べれば今年のメンバーは濃い。とはいえ、おそらく実力馬たちで上位は独占されるのだろうから、軸を決められれば妙味は大きいともいえる。
ということで、いきなりここで「小ネタで斬る!」
「日本テレビ盃では、2走前までに1600m以下のダートグレードレースで3着以内に入っていた馬が連対する」
10年前は出走馬に該当馬がいなかったが、それ以後は毎年そんな実績の持ち主が連対を続けているのだ。
となると、該当馬は3頭。さきたま杯を制したスマートファルコン、フェブラリーSで2着に入ったテスタマッタ、かしわ記念で同じく2着のフリオーソである。
この3頭で素直に……でもよいのだが、それではちょっと文字数が少ないのでもうひとつ。
「2走前までに、ダートグレードレースで単勝1番人気だった馬が連対する」
該当馬がいなかった02年と休み明けのノボトゥルーが4着に敗れた01年が例外なのだが、それでもこのデータは「日本テレビ盃は実力馬が強い」ということを教えてくれている。ということで今年の該当馬は、スマートファルコンとトランセンド。
そうくれば、本命はスマートファルコンとなるのが自然だろう。
浦和記念でのアクシデントのあとは順調に回復し、小崎憲厩舎の大黒柱としてしっかり復活。帝王賞では流れが自分のリズムにならなかったが、この舞台で内枠ならば先手が主張できるはず。脚のラインも枯れており、こうなるとなかなか能力は衰えない。56kgという斤量も後押しになる。
相手筆頭は多少ひねって前出のトランセンド。小回りは微妙という気はするが、良馬場以外で5戦5連対という実績は、雨気配の天気予報では印が重くなる。そういう意味では、雨が降らなかったら少し狙いを下げてもいいかもしれない(オートレースみたいですが)。
3番手にはテスタマッタを。GI勝ち馬だというのにいつも賞金的に微妙というのが現在の競馬界の問題点だが、今回は9月9日に繰り上がり出走が確定。コース適性は未知数だが、平均的な流れで進められれば首位争いのシーンも見えてくる。
もう1頭はフリオーソ。夏場が微妙と思えるだけに人気なら消しといきたいのだが、今回はかなり調子がよさそう。それでも58kgという部分を含め、今回は連下までとしておきたい。
ボンネビルレコードも脚元の問題が解消した様子なら、今回もマークは必要。上位人気馬が強いレースだけに、このくらいまでで印を構成したい。
◎2.スマートファルコン
○7.トランセンド
▲4.テスタマッタ
△10.フリオーソ
×6.ボンネビルレコード