昨年は1番人気のバグパイプウィンドが6着に沈んだ東京記念。基本的には地力がある馬が強い傾向があるのだが、昨年がそうだったように休み明けの馬には疑問符をつけたほうがいいような感じも過去のデータからは読み取れる。
となると、帝王賞以来となるセレンをどう考えるか、というのが大きなテーマになる。昨年2着という実績に加え、ダイオライト記念ではフリオーソに先着。さらに大井記念も完勝しており、力量上位であることは疑いようがない。そして今回は、この夏に馬主さんが急逝してしまったあとの一戦……。どのシルシを置くか相当に悩ましいが、相手を吟味してから結論を出したい。
しかし今年も難しいメンバーが揃った。オープン馬は前出のセレンに加え、ルースリンド、ボランタス、カキツバタロイヤル、トーセンアーチャー、ライジングウェーブの計6頭だけ。前走で重賞を制している2頭にしても、ボランタスは休み明けで距離延長というのが微妙だし、カキツバタロイヤルも2か月ぶりと初の57kgが気になる材料。ただ、後者は侮れない面があるので、連下には押さえておきたい。
トーセンアーチャーは2000m以上に6回出走したうち5回が2ケタ着順では厳しい限り。ルースリンドは衰え顕著とみるのが妥当だろう。ライジングウェーブは順調に仕上げてこの距離ならの期待はあるので、こちらは連下に入れておきたい。
次に検討するのは条件馬。注目に値するのはグラストップガンだ。大井記念では52kgもあったが3着に好走。とにかく相手なりに走れるのが魅力で、大ベテラン・早田秀治騎手のインサイドワークにも警戒が必要だろう。
ガナールは初の古馬戦となるが、54kgならチャンスはありそう。ちょっと人気しそうに思えるが、能力的にはここで好走しても全く不思議ではないだろう。
トップフィーリングは4戦連続連対も、現在B2級では格負けの感。しかし常に差してくる脚は相手不問という面もあり、乱ペースなら一発の期待もできそうだ。
以上を勘案してみると、今回はセレン本命と考えるのが順当。とはいえ、間隔をあけないほうがよさそうな上に、ゲートから最初のコーナーまでが短い設定だから、伏兵の逆転には警戒する必要がある。その筆頭に期待するのがグラストップガン。ガナールも頭までの可能性を秘めている。以下、差し脚光るトップフィーリング、重賞ウイナーのライジングウェーブとカキツバタロイヤルと置いてみたい。
◎11.セレン
○16.グラストップガン
▲9.ガナール
△12.トップフィーリング
△15.ライジングウェーブ
△10.カキツバタロイヤル