今年は「グランダム・ジャパン」の最終戦として行われるTCKディスタフ。優勝賞金1千万円をめぐる思惑があるから、今年は遠征馬が多くなっているともいえる。
その権利を持っている面々からチェックしてみよう。まず、兵庫のキーポケット。このレースを完走すれば3点獲得でエレーヌと同じ27点に並び、規定によって優勝が決定する。ただしキーポケットが6着以下の場合、エンタノメガミかヒロアンジェロが勝った場合などは2位になる。また、トウホクビジンも権利持ち。こちらは4着以内に入ることが優勝への前提条件だ。
その4頭から検証していこう。まずはキーポケット。まくり脚が強烈なタイプで、おそらく今回も後方から差してどこまでという戦法が濃厚だ。展開がハマったら上位に食い込む余地はあるだろうが、評価としては押さえまでが妥当だろう。
続いてトウホクビジン。詰め詰めローテーションの馬だが、今回は登録していた南部杯を回避して態勢万全。どうも長距離輸送がないと馬自身にスイッチが入らなくなっている模様で、それなら前走は度外視でいいだろう。昨年のさきたま杯でスマートファルコンの上がりタイムを1.3秒も上回った末脚は脅威。とはいえ、左回りベターのタイプで馬にクセがある分、本橋孝太騎手が乗れないのは痛いところだ。
ヒロアンジェロは前走を勝利して、ここも勝利ならばGDJ優勝のチャンス。ただ、JRAや道営での走りからは、小回り向きの印象がある。東京コースでも好走しているが、先行してジワジワと伸びる感じであり、この舞台では展開の助けが必要と判断。人気の点からも、押さえまでにとどめて妙味と考えたい。エンタノメガミは前走のデキがすごく良く、それに板野央騎手の好騎乗が加わっての勝利。しかしながら今回もとなると、微妙という感は否めないところだ。
以上4頭を考えてみると、中心視するには物足りないところ。ならば、3歳馬のハーミアに注目できるだろう。前走の勝ち方なら古馬相手でも魅力十分。今年からS1に昇格したロジータ記念が最大目標だが、前走後の上積みも含めてここでも首位争いを期待してもいいとみて、本命に指名する。
対抗には同厩舎のフサイチミライを抜擢。大マクリが唯一の戦法で、速い流れが予想される今回はピッタリの展開になることだろう。
ザッハーマインは転入初戦だが、実力は互角以上。出川克己厩舎に的場文男騎手というコンビがなんとも不気味で、その意味でも単穴に警戒しておきたい。
ということで、GDJ組は連下まで。筆頭には流れ込みが狙えるトウホクビジンを置いて、ヒロアンジェロは前記の通り押さえまで。さらに大穴警戒でキーポケットもマークしておくことにする。
◎9.ハーミア
○10.フサイチミライ
▲4.ザッハーマイン
△2.トウホクビジン
△5.ヒロアンジェロ
×16.キーポケット