例年なら、同じ2歳重賞である平和賞とハイセイコー記念は、中1週以上の間隔がある。しかし今年の日程は、来週がハイセイコー記念なのだ。同じマイル戦で、格付けも賞金もそちらが上。なんとも中途半端な設定で、さらに最終レースでの実施とあっては、売上額も重賞とは思えないレベルになる予感がする。
そして実際、かつてないほど微妙なメンバーが揃ったといってもいいだろう。南関勢9頭のうち、2勝しているのはヴェガスだけ。未勝利馬が2頭いる上に前走で1秒以上負けた馬が4頭という構成では、さながら○○特別のラインナップであるといわざるをえない。
それなら注目は遠征馬。ここ2年の平和賞は、道営馬のワンツーでもある。そういえば、一昨年は冬毛ボーボーで見た目にも貧相(失礼)だったイケノナインが2着に入ったことに、すごくがっかりさせられた。それも材料に加えると、今年も南関勢は他地区勢にかなわないとみるのが自然のなりゆきだ。
ということで、道営勢でまず挙げたいのがイチバンボシだ。大外枠で武豊騎手は昨年のナンテカと同じ。角川秀樹厩舎とグランド牧場のタッグは強力で、北海道2歳優駿をパスしての選択にも好感が持てる。
ドラゴンウィスカーは前走時、パドックでは良く見えたものの結果はきわどいハナ差。この距離は悪くないだろうが、勝利まではという気がする。スクランブルエッグもこの距離は歓迎だが、芝ベターの雰囲気がある印象。今回は連下までというのが妥当なところだろう。
それよりも注目したいのが、笠松のマルヨコンバット。前走では4角で楽勝の展開だったが、何かに驚いたか横っ飛びして大減速。それでも直線では伸び直しており、評価を下げる必要はなさそうだ。2走前の時計は古馬重賞でも上位争いできるレベル。フットワークの印象からは、左回りがプラスになる可能性もあるとみた。
他地区勢優勢のなかで、南関所属馬で警戒したいと思えるのがヴェガス。安定して差してくるタイプで、軽いダートも大歓迎。歴戦の経験もプラスに働くことだろう。
以上から、中心にはマルヨコンバット。道営の3頭を連下に置いて、割って入る存在としてヴェガス。あと1頭、素質高いクラスターブレイドを3着の穴として注意してみたい。
◎10.マルヨコンバット
○14.イチバンボシ
▲4. ドラゴンウィスカー
△5. ヴェガス
△7. スクランブルエッグ
穴12.クラスターブレイド