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JBCクラシック

  • 2010年11月02日(火) 00時02分
 これまで地方所属馬の勝利はゼロ。連対例もマキバスナイパー、アジュディミツオー、フリオーソのみ。地方所属馬で連対したのはすべて船橋所属馬となっている。

 歴史的にもJRA優勢が顕著なこのレース。さらに今年は「実力馬が実力を発揮しやすいコース」(桑島孝春元騎手)という船橋競馬場で行われる。

 ならば能力に勝るJRA勢が優勢……のはずだが、今年はJRA所属馬にヴァーミリアンのような王者がいない。というか、G1馬が1頭しか出走していない。それも先月G1馬になったばかり。フリオーソには相当大きなチャンスが巡ってきたというべきだろう。

 ホームで走れるというメリットに加え、マグニフィカという味方がいるのも大きい。展開はおそらくスンナリとした2番手。例えは古いが、02年のエルムステークスでプリエミネンスが先導してくれたスマートボーイ(同厩舎同馬主)を残す形でワンツーを決めたような、そんな流れが思い浮かぶ。

 フリオーソはダイオライト記念のときに目一杯走れなかった欲求不満があったのかレース後に大暴れしていたが、しかしその後の3戦は番手で折り合う好内容。この馬はタイプ的にスローペースが合わないのだろう。となれば、この舞台を援軍に最高のパフォーマンスが期待できるはず。ちなみに戸崎圭太騎手は月曜が府中(本来は休日だったが)で火曜は騎乗ゼロ。騎手もこの日に備えたローテーションを敷いてきたようだ。

 しかし相手は悩む。前記のとおりJRA勢のG1馬はオーロマイスターのみ。前走の大レコードは評価せねばならないが、「コーナー2つの左回りが得意」ということなのでは? という疑念はつきまとう。おそらく人気になるだろうし、ここは来られて悔いなしの気持ちで無印を強行してみたい。

 対抗に抜擢するのはラヴェリータ。状態ひと息に感じたシリウスSでも2着に入った実力は確かで、状態面もさらに上がってくることだろう。こちらは逆にコーナー4つ以上の左回りで7戦7連対。牡馬相手でも十分に好勝負が可能とみる。

 3番手にはスマートファルコン。前走は流れ込んできただけという印象でも2着とは僅差。牧場関係者も「次は絶対よくなる」と話していたが、個人的にも同感だ。やや収縮力がきついタイプなので、この条件は合うはず。引き続いての好走は十分に考えられる。

 セレンをどこに据えるかも悩みどころ。昨年の東京大賞典4着を含め、このクラスでは善戦までという状況ではあるが、それでも1800mで5戦5連対の実績は無視できない。差し脚優秀は知ってのとおり。4角での位置取り次第で食い込むシーンもあるとみた。

 シルクメビウスは今回が久々ということに加え左回りという点が気にかかり、さらに長距離輸送も心配点と割引材料が多い。ならば、善戦傾向があるアドマイヤスバルを連下の穴に。平坦の左回りはむしろ歓迎だろう。

◎3.フリオーソ
○5.ラヴェリータ
▲13.スマートファルコン
△9.セレン
×4.アドマイヤスバル

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、同じグリーンチャンネルの番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。06年3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。 競馬総合チャンネル 地方競馬コースでは「地方競馬に突撃しよう」を連載中

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