JBCスプリント(11月3日 船橋 サラ3歳以上 定量 JpnI 1000m良)
◎(1)サマーウインド 57秒6
○(2)ナイキマドリード 4
▲(3)ミリオンディスク 1.1/2
△(4)スーニ 2.1/2
△(5)アイルラヴァゲイン アタマ
…………………
(6)スリーセブンスピン
△(8)ノースダンデー
(10)メイショウバトラー
△(13)ブリーズフレイバー
単120円
馬複1,330円
馬単1,490円
3連複1,440円
3連単4,860円
サマーウインドが圧勝した。前走「東京盃」同様、スタート自体はさしてよくもみえなかったが、3コーナー手前、先行したナイキマドリード、アイルラヴァゲインをインから躊躇なく抜き去り、そのまま独走態勢に持ち込んだ。正真正銘のスプリンター。問答無用で突っ走る競馬が、やはり真骨頂ということだろう。今回1200m→1000m、左回り、内めの枠順、すべて好条件がそろっていた。「強い競馬をしてくれました。僕も馬も今日は最高の舞台だから力が入った。ホッとしてます」(藤岡佑騎手)。時計57秒6は良馬場とすると相当速い(レコードに0.1秒差)。ことスピードは父タイキシャトルと同レベルに達しており、今後パワー、持久力をどうつけるか。JRA・GIでも通用可能な素質はある。
ナイキマドリードは立派な2着。アイルラヴァゲインとの“番手争い”に競り勝ち、直線ミリオンディスクの追い上げもしぶとく凌いだ。短距離路線に固め飛躍的な充実。今後の成長次第では来秋(大井1200m・開催予定)チャンスが出てくるだろう。ミリオンディスクは結果的に1F短かったか。初距離、初コース。位置取り(4角6番手)を思えば、持てる力は出している。スーニも同様。終いきっちり伸びたものの、まるで息が入らない1000mは元よりフィーリングが合っていない。3歳ブリーズフレイバーは、ここを経験に仕切り直し。結果行き切れず大敗となったが、パドックの馬体、雰囲気など、周囲の統一G常連に見劣らなかった。スプリンター特有、重心の低い走法。少なくとも今回だけで評価は落ちない。
☆ ☆
JBCクラシック(11月3日 船橋 サラ3歳以上 定量 JpnI 1800m良)
△(1)スマートファルコン 1分49秒9
◎(2)フリオーソ 7
(3)アドマイヤスバル 1.1/2
○(4)シルクメビウス 1
(5)ボンネビルレコード 4
……………………
▲(6)セレン
△(8)ラヴェリータ
△(10)オーロマイスター
△(13)マグニフィカ
単1,610円
馬複1,040円
馬単3,590円
3連複5,830円
3連単44,360円
スマートファルコンの勝因は、武豊Jの思い切りのいいプレーに尽きるだろう。内から主導権を探るマグニフィカを迷うことなく制して先頭。闘志に火がついた馬に、後は任せた…というレースをした。34秒1〜45秒9〜58秒1は、GIにしても明らかなオーバーペース。それでも気分よく走った同馬は最後までバテなかった。「前走(日本テレビ盃3着)で、馬の能力と個性は感じとれた。今日は最初から行く(逃げる)つもりだった。7馬身差? 自分の形ならそれだけ強いということでしょう」(武豊J)。1800m1分49秒9、物足りないのは確かだが、競馬とはやはり、決定打がある(発揮した)馬が勝機をつかむ。同馬はこれで統一G=11勝目。ふっ切れないムードをものの見事に断ち切った。一挙頂点に昇ったかどうかは微妙だが、元より実績、キャリアというなら、同世代サクセスブロッケンと遜色ない。今後はおそらく「JCダート」→「東京大賞典」。そこで再び真価が問われる。
フリオーソ2着。前走日本テレビ盃=1分48秒8だから、ごく客観的にみて能力だけ走っていない(この日・51秒2)。中間順調さを欠いた(軽い球節不安)との情報もあったが、それが敗因かどうかは正直不明。パドックの馬体、気合などはいつも通り素晴らしかっただけに、そうふり返ると、これがまさしく展開のアヤ、勝負のアヤか。武豊・スマートファルコンの“想定外”というべき徹底先行。人馬とも、終始アタフタしたような競馬にみえた。7馬身差が決定的ではもちろんあるまい。3着アドマイヤスバルは、ジリ脚の馬を、積極的に動かせた小牧J・好騎乗。ゴール際、戦意がやや鈍ったフリオーソを捕らえきれなかったあたり、GI級とは依然“壁”がありそうだ。シルクメビウスは、結果3か月ぶり、初コースが響いたか。元より不器用。直線がもう少しほしかった。ボンネビルレコードは経験を生かした健闘。対してセレンは厳しい流れに乗り切れず、統一GIでまたも不完全燃焼に終わってしまった。