●キープザブレイヴ(牡 美浦・池上昌弘 父ゼンノロブロイ、母キープザフェイス)
母キープザフェイスはダートで準OPまで出世した。注目すべきはその配合。シャダイアイバー≒ダイナオレンジ3×2という全きょうだいクロスを持っている。繁殖牝馬としても注目したい存在だ。息子の本馬はゼンノロブロイを父に持つ。母方にヘクタープロテクターを持つゼンノロブロイ産駒といえばアグネスワルツ(10年オークス-GI・3着)の名が挙がる。芝・ダート兼用のマイラー。
●グルヴェイグ(牝 栗東・角居勝彦 父ディープインパクト、母エアグルーヴ)
母エアグルーヴは牝馬ながら年度代表馬に輝いた女傑で、繁殖牝馬としてもアドマイヤグルーヴ(03、04年エリザベス女王杯-GI)、フォゲッタブル(09年ステイヤーズS-GII、10年ダイヤモンドS-GIII)、ルーラーシップ(10年毎日杯-GIII・5着)など次々と活躍馬を送り出している。本馬の父ディープインパクトは初年度産駒が大ブレイク。新種牡馬の2歳戦勝利数記録(30勝…94年サンデーサイレンス)の更新が確実視されている。先週の京都新馬戦では本馬と同じ「ディープインパクト×トニービン」のコティリオン、アドマイヤカーリンがワンツーフィニッシュを決めた。先々が楽しみな素材。芝向きの中距離タイプ。
●クレスコグランド(牡 栗東・石坂正 父タニノギムレット、母マンハッタンフィズ)
母マンハッタンフィズは1勝馬ながら、マンハッタンカフェ(01年有馬記念-GI、01年菊花賞-GI、02年天皇賞・春-GI)の全妹にあたる良血。これまで2頭の子を産み、それがアプリコットフィズ(父ジャングルポケット/10年クイーンS-GIII、10年クイーンC-GIII)とコロンバスサークル(父ホワイトマズル/10年中山牝馬S-GIII・4着)なのだから素晴らしい。すでに名繁殖牝馬といえるだろう。本馬と同じ「タニノギムレット×サンデーサイレンス」という組み合わせからはスマイルジャック、アブソリュートという重賞勝ち馬が出ており期待できる。芝向きの中距離タイプ。
●クロスザレイチェル(牝 美浦・久保田貴士 父スペシャルウィーク、母ハローレイチェル)
半兄シルクビッグタイム(父Deputy Minister)はデビュー3連勝でバイオレットS(OP・ダ1400m)を制し、その後ユニコーンS(GIII)で2着となった活躍馬。母ハローレイチェルはゼンノロブロイ(年度代表馬)の母ローミンレイチェルの全妹にあたる良血。本馬の父はサンデー系のスペシャルウィークなので、ゼンノロブロイと血統構成がよく似ている。母ハローレイチェルは、姉のローミンレイチェルほどの芝適性は伝えないと思われるので、本領発揮の舞台はダートの可能性もある。
●タガノリベラノ(牝 栗東・五十嵐忠男 父マンハッタンカフェ、母リベラノ)
母リベラノはダンスチャーマー(ジャングルポケットの母)の半妹にあたる。父マンハッタンカフェはMr.ProspectorとNijinskyを併せ持つ繁殖牝馬と相性がいい。このパターンからイコピコ、サンディエゴシチー、マンハッタンスカイ、レッドアゲート、メイショウレガーロ、エーシンモアオバーと活躍馬が続出している。本馬もこれに当てはまる。「マンハッタンカフェ×Rubiano」はエーシンモアオバーと同じ。芝・ダート兼用の中距離タイプ。