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ダイワメジャー、スカーレットの半弟ピカソ

  • 2010年11月23日(火) 00時00分
●アンシャンテルール(牝 美浦・小桧山悟 父キングヘイロー、母エリモシューテング)
 母エリモシューテングが24歳時の産駒。高齢まで繁殖牝馬を続けているのは、産駒にエリモシック(97年エリザベス女王杯-GI)、エリモピクシー(リディルの母)がいるように能力が高いから。この2頭はいずれもダンシングブレーヴを父に持つ。本馬の父キングヘイローはダンシングブレーヴの子なので、エリモシック、エリモピクシーの姉妹と本馬は4分の3同血ということになる。配合構成が似ているので期待できるだろう。芝向きのマイラー。

●オールザヴォーグ(牝 栗東・鮫島一歩 父ネオユニヴァース、母フラワーアーチ)
 母フラワーアーチは芝短距離で準OPまで出世した活躍馬で、産駒はベストオブミー(08年フィリーズレビュー-GII・2着)を筆頭にコンスタントに走っている。本馬の父ネオユニヴァースは、ヴィクトワールピサ、ロジユニヴァース、アンライバルドといったクラシックホースの父となっているが、箸にも棒にも掛からない馬も少なくない。当たり外れの大きいタイプ。それだけに、手堅いスピードを伝えてコンスタントに走らせる力があるこの母は合っている。芝・ダート兼用の中距離馬。

●スマートスピリット(牡 栗東・松田国英 父ジャングルポケット、母ブルーリッジリバー)
 2代母スカーレットブルーは名繁殖牝馬スカーレットブーケ(ダイワメジャー、ダイワスカーレットの母)の全姉。母ブルーリッジリバーは桜花賞(GI)2着馬。これといった産駒を出しているわけではないが、まだ若く期待が持てる繁殖牝馬だ。本馬はジャングルポケットが父。「ジャングルポケット×フジキセキ」はルルパンブルー(07年フェアリーS-GIII)と同じ。芝・ダート兼用の中距離馬。

●ピカソ(牡 美浦・藤沢和雄 父ディープインパクト、母スカーレットブーケ)
 ダイワメジャー(04年皐月賞-GI、06年天皇賞・秋-GI、06・07年マイルCS-GI、07年安田記念-GI)、ダイワスカーレット(08年有馬記念-GI、07年桜花賞-GI、07年秋華賞-GI、07年エリザベス女王杯-GI)、ダイワルージュ(00新潟3歳S-GIII)などの下。日本を代表する名繁殖牝馬として名高いスカーレットブーケと、初年度産駒の半年足らずのパフォーマンスで日本を代表する名種牡馬であると認識させたディープインパクト。その夢の配合から誕生したのが本馬。母が20歳時の産駒という以外にケチをつけるポイントはない。芝向きの中距離馬。

●ロゼブルー(牝 栗東・武宏平 父ダンスインザダーク、母イセノトウショウ)
 半兄コスモバルク(父ザグレブ)はシンガポール航空国際C(GI)、弥生賞(GII)、セントライト記念(GII)など勝った。半姉ブーケドロゼブルー(父ロージズインメイ)もカーネーションC(500万下)を制しておりまずまずの素質を見せている。本馬の父はダンスインザダーク。最近はPOGで影の薄い種牡馬となりつつあるが、この母ならそれなりの成績を収めるかもしれない。芝向きの中距離馬。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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