10日後に行われるジャパンカップダートに登録した馬は23頭。しかし浦和記念に出走するJRA所属馬はたったの2頭。6年前、モエレトレジャーが逃げ切ったときの浦和記念はJRA所属馬がカイトヒルウインド(2着)だけだったが、それに近いメンバー構成である。

　確かにスマートファルコンは強力だが、浦和記念の2着賞金はJCDの5着賞金より上。浦和記念の3着賞金にしてもJCDの7着賞金の少し上だ。競走馬を持てる財力がある皆様が考える判断基準は違うのだろうが、それにしても2つのレースの出走メンバーを見比べるにつけ、そのアンバランスさに溜息が出る。こういうレースは総賞金額を維持して着順ごとの配分率をなだらかにするほうが、いいメンバーが集まるのではないだろうか？

　といってもしょうがないので、今年はスマートファルコンで頭鉄板。昨年は行き脚が止まらなかったエーシンモアオバーにスムーズな走りを妨害されたが、今年はそういう馬は不在。さらにJpnIを勝っても昨年より斤量の増加が1kgだけというのも超有利。もう相手探しに徹するしかないだろう。

　その筆頭にはボランタスを抜擢。角居勝彦厩舎時代には重賞3着が3回ある実力馬だ。6月のゴールドカップのときは体の張りと輝きが強烈で、その姿を見た瞬間に「勝つのはこの馬だ……」と直感したものだ(レース前の予想では無印でした)。今回のデキはそれと比べてどうなのかは不明も、「浦和コースは鬼」の可能性は十分。スマートファルコンは2000mが大歓迎というタイプではない分、逆転の可能性を少しだけ考えることもできる。

　ブルーラッドの前走は3角で一気に動いたものの、インを回られた馬に脚元をすくわれる形。今回は相手が相手だけに勝ちに行く競馬をするとは考えにくく、マーキュリーカップのような流れで2着を狙いにくるとみる。

　ということで、2着候補はこの2頭。

　3着の穴はディアーウィッシュ。JRA1000万級で頭打ちという成績は劣勢だが、南関の舞台なら互角以上。前走は馬に実戦に対する気合が入っていなかった模様で、叩き2走目で一気に前進できる可能性がある。

　さらに大穴はトウホクビジン。左回りだと直線で手前を替えるので、一気の瞬発力を炸裂できる傾向がある。メンバー的には劣勢だが、速いペースで流れていけば食い込む余地はありそうだ。ただ、前々走が余計な気が……。ちゃんとターゲットを絞っていけば、そこそこ賞金をゲットできる実力はあると思うのだが……。

　埼玉栄冠賞を勝利したドリームトレジャーは、前走があまりにもハマりすぎ。走りには硬さが感じられ、緩急がある流れは向かない印象がある。戸崎圭太騎手起用で人気が集まるようなら、逆に無印にして妙味十分と判断したい。

◎6.スマートファルコン
○5.ボランタス
▲4.ブルーラッド
△7.ディアーウィッシュ
×3.トウホクビジン