先週の「生命の躍動」の続きをやろうと思っていたのだが、ちょうど以前書いたことの良い復習になる出来事があったので、それを忘れないうちに見ていきたいと思う。
体力補完系ショックと馬場についてだ。
夏の小倉開催で書いた話を覚えているだろうか?
小回り芝1200mは短縮やダートから芝といった体力補完系ショックのハマりやすい馬場が出現することがあるという話だった。
夏の小倉芝1200mでは最初の開催がこの体力補完系ショックの天国状態になり、後半の開催では逆に馬場の平準化により、ノーショック馬優性の摩擦のない馬場が出現したのである。
では、今秋の福島開催はどうだったか?
序盤はやや摩擦のある馬場で始まった。その後、雨の影響などで摩擦が消え、最後の3日間に怒濤の体力補完系馬場が出現するという展開になったのだった。
その瞬間をみなさんと見ていこう。
激震の始まりは11月14日の
須賀川特別。このレースは、いかにもハイペース激戦になりそうなメンバーだった。そうであるならば、やはりそれに耐えうるストレスのない差し馬、あるいはショックのある差し馬に有利ということになる。
そこで私は2か月ちょっと間隔が開いて疲れの取れたヒカルジョディー、短縮ショックのアイスカービング、ウインバンディエラ、アイアムマリリンの順に評価した。
レースでは、ヒカルジョディーはリフレッシュが上手くいかなかったのか、直線で走るのを嫌がって失速。しかし、私の評価した残りの3頭が強烈な追い込みを決め、3着以内を独占。縦目決着となった。縦目1点目の組み合わせは、3連複の5点目とルールで決めている。したがって、3連複5点目での865倍的中となった。なかなかの高配当だ。
だが、ここで重要なのはそのことではない。3頭のステップである。さきほど述べたように、この3頭は短縮馬だった。そして、ここからが重要なのだが、「この3頭しか短縮馬は出ていなかった」のである。
短縮馬の組み合わせの3連複は、1点しか存在しないレースだ。つまり短縮馬場だと読めていれば、1点で865倍を当てることが可能だったのである。
そこまでの短縮馬場が発生していたのか……!
この結末を目の当たりにした私は、本命を短縮馬にしなかったことの悔しさも相まって、次週への闘志が体にふつふつと漲ってくるのを感じていた。若い頃を思い出させる、身震いするような感覚だ。
そこで私は、会報に福島1200mの高配当を今週はきっちり1、2点以内で当てたいという、珍しく血気盛んなことを書いたのである。
しかし、週末に思いもよらない結末が私を襲うことになろうとは、もちろんこのときは知るよしもなかったのだ……。
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