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カネヒキリの全弟トーセンウィーク

  • 2010年12月06日(月) 00時00分
●エーシンシャラク(牡 栗東・小崎憲 父タイキシャトル、母キャタリナ)
 半兄エーシンピーシー(父Fusaichi Pegasus)はスプリングS(GII)3着馬、半姉エーシンクールディ(父Distorted Humor)はダートでOPクラスまで出世している。「タイキシャトル×Storm Cat」という組み合わせは成功しており、少ないサンプルからメイショウボーラー(05年フェブラリーS-GI、03年デイリー杯2歳S-GII)、ツルマルオトメ(04年フェアリーS-GIII・5着)などが出ている。兄姉が走っているのでこの馬もいいところまで行きそうだ。芝・ダート兼用のマイラー。

●シャイニーフェイト(牡 美浦・大久保洋吉 父キングカメハメハ、母シャイニンググラス)
 母シャイニンググラスは現役時代に準OPまで出世した馬で、シャイニンルビー(02年クイーンC-GIII)の全姉、フジキセキ(最優秀3歳牡馬)の4分の3同血にあたる良血馬。ただ、繁殖成績は不思議なほどふるわず、これまでに競馬場で走った産駒4頭は一度も3着以内に入ったことがない。本馬は母が送り出した初めての牡馬。「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」はローズキングダム(10年ジャパンC-GI、09年朝日杯FS-GI)と同じ。配合的には問題ないので楽しめそう。

●トーセンウィーク(牡 栗東・大久保龍志 父フジキセキ、母ライフアウトゼア)
 全兄カネヒキリはジャパンCダート(GI)[2回]、フェブラリーS(GI)、東京大賞典(GI)などダートG1を7勝した名馬。父フジキセキはDeputy Ministerと相性がよく、このパターンからほかにデグラーティア(08年小倉2歳S-GIII)、ホーマンフリップ(10年ファンタジーS-GIII・2着)などが出ている。さらに、母方には父フジキセキと相性がいいMr.Prospectorが入るので、配合的に非常に優れた構成となっている。兄同様の活躍を期待したい。

●メイアイヘルプユー(牝 美浦・中川公成 父ジャングルポケット、母スイートウインク)
 半兄マイネルスターリー(父スターオブコジーン)は函館記念(GIII)の勝ち馬。母スイートウインクの半姉には京都記念(GII)など重賞を4勝したワコーチカコがいる。「ジャングルポケット×サンデーサイレンス」は優れたニックスで、フサイチホウオー、トールポピー、アヴェンチュラの三兄妹のほかに、ジャガーメイル、アプリコットフィズ、トーセンキャプテンなど多くの活躍馬が出ている。芝向きの中距離タイプ。

●ラストチャレンジ(牡 美浦・稲葉隆一 父スペシャルウィーク、母ベストブート)
 父スペシャルウィークはStorm Catと相性がよく、この組み合わせからオースミダイドウ、タガノエリザベート、ラナンキュラス、ダイレクトキャッチ、ダンツクインビー、モズなどの活躍馬が出ている。2歳から3歳春が稼ぎ場で、2000m以下を得意とする馬が多い。POGにはうってつけの配合だ。本馬はこのパターンにあてはまる。全兄モズは札幌2歳S(GIII)2着馬。潜在能力の高さに期待したい。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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