先週はステイヤーズSで
コスモヘレノスを本命にし、馬単70倍を予想の1点目で当てた。先日、毎年儲けているアルゼンチン共和国杯で、予想上位5頭中4頭が4着以内を占めながら、今年は勝てなかった反省を活かしての的中だった。
このコスモヘレノスのポイントについては、『馬券の天才かく語りき』(金曜連載)にて、グラスワンダー産駒編として解説しようと思っている。いずれにせよ、長距離重賞は心身疲労レベルが高いので、M的には荒れれば荒れるほど当てやすい。そういう典型的なパターンとなった。さて、先週の続きに話を戻そう。
私は土曜の反省を踏まえ、現段階の福島1200mは体力補完系ショックが有利な馬場に違いないが、ある程度機動力を持った、よりS質な状態の方が無難だという結論にたどり着いた。
それで、翌日の
福島2歳Sでは、本命を1200m→1400m→1200mのバウンド短縮馬
スギノエンデバーか、1600m→1700m→1200mの
シーグランディにするかで悩んでいた。
シーグランディは7番人気と人気薄なので、こちらから予想しようかとも考えたが、気になることがあった。それが土曜の馬場だ。
機動力のあるタイプがベターとなると、1200m→1400mという短い距離間の短縮で、かつS質が強く機動力のあるサクラバクシンオー産駒の方が無難だ。シーグランディは1700mからの500m短縮ショックで、どちらかというとC要素の強いジェニュイン産駒。ショックの質としてはこちらのほうが強力だが、今回の機動力に関しては劣る。
ということで、オープン以上のレースでは珍しく(オープン特別の場合はそれほどでもないが)、1番人気のスギノエンデバーを本命に予想し、対抗に7番人気シーグランディ、3番手にやはり1200m→1400m→1200mのバウンド短縮だった5番人気
トキノゲンジという予想にした。
トキノゲンジもショックの質は良いのだが、本命対抗の2頭と比べると、追い込み色が濃い。土曜の馬場を考えれば微妙だ。ただ日曜になれば、追い込みバイアスに変化していく可能性もある(必ずしも開催が進めば追い込みに変わっていくわけではなく、小倉で見たように前残りに移行する場合もあるが)。そこで3番手評価とした。
すると当日、同じ福島1200mだった8Rの
3歳上500万下は、1番人気の先行馬が勝ったものの、8番人気と12番人気の人気薄が差して2、3着。土曜と違って、やや差し馬場に移行していた。
ならば、この短縮差し馬3頭の予想は、さらに当たる確率が高まったと考えて良い。ということで、私は大勝負に出た。
そして迎えたレース。
本命のスギノエンデバーは抜群の手応えだが、内で詰まってスムーズさを欠く。が、短縮ショックの効果は強く、出られないような位置から強引に馬群を割って、猛然と追い込んできた。わずかに首差およばなかったが、2着を確保。外をぶん回していれば、あの手応えなら千切って勝ってもいただろうが、まぁ、それが競馬というもので仕方ない。馬場はさらに追い込み馬場へと移行していたので、追い込んだトキノゲンジが1着。シーグランディは前目で競馬をしたぶんの3着。
「ふー、良かった。シーグランディにしてたら、3連複しか当たらなかったか。スギノエンデバーだから馬連もゲットだぞ!」と小躍りした。
3連複は1点目で51倍的中。さすがに体力補完系ショック馬場だけあって分かりやすい結末だ。これで大儲けで福島開催も終わりである。
そう思っていると、なかなか確定しない。
うん?
「第2位に入線した6番スギノエンデバー号は………」
降着だった。スギノエンデバーは手応えがありすぎて、馬群を無理に割って降着になったのだ。
手応えがある馬が斜行して降着とは…! 以前から書いていることだが、降着は主催者の不手際であって、それをファンが被るというのはどういうことだろう? しかも、斜行しなくても手応え十分の馬が失格で馬券がパーになるのでは、誰も競馬をやらなくなってしまうのではないか。こういう場合は、馬は降着にして、スギノエンデバーの馬券は元返し返金するべきである。
挙げ句に、普段ならこのような差し馬場なら人気薄の縦目も買うのだが、今回はあまりにスギノエンデバーの状態が良かったので、買わなかったのだった。結果、縦目で馬連94倍…。馬場を考えてシーグランディではなくスギノエンデバーにしたつもりが、結局、馬場に振り回され、最後には降着で終わってしまった。
さらに追い打ちを掛けるように、繰り上がり3着のクラウンフィデリオも予想で評価していた短縮馬で、この3頭の3連複で744倍も付いたのだった。
それにしても、なんという極端な短縮馬場だろう。このような馬場変化を、より素早く感じ取るには、どのようにすればよいのか。
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