●イマカツミライ(牝 栗東・昆貢 父ワイルドラッシュ、母スカーレットオハラ)
　近親にこれといった活躍馬はいない。ただ、配合的にはおもしろいところがある。母スカーレットオハラは母方にTraffic Judgeを持つブライアンズタイム産駒で、これはエスポワールシチーの母エミネントシチーに似ている。父ワイルドラッシュの代表産駒の1頭クリールパッション(10年エルムS-GIII)は2代母がブライアンズタイムの全姉。本馬は母の父がブライアンズタイムなので構成が似ている。ダート向きの中距離タイプで大物感あり。

●サクセスリアン(牡 栗東・藤原英昭 父Mr.Greeley、母リアルエクスペクテイションズ)
　2代母Educated RiskはフリゼットS(米G1)、トップフライトH(米G1)など多くの重賞を制した名牝。母リアルエクスペクテイションズは未勝利馬ながら「A.P.Indy×Mr.Prospector」のニックス配合(Mineshaft、Pulpit、Bernardini、Malibu Moonなどを出す)なので繁殖牝馬として期待が持てる。本馬はMr.Prospector 3×3で5代以内にBold Ruler が4本。ダート向きのスプリンターorマイラーだろう。新馬戦には強いはず。

●スターリットスカイ(牝 栗東・梅田智之 父フジキセキ、母トキオジュリア)
　全兄ワイルドソニックは3勝馬。丈夫で長持ちというタイプで、1000万クラスで7歳まで走った。母方にMr.Prospectorを持つフジキセキ産駒は成功している。本馬と同じCrafty Prospectorを持つものはとくにめざましく、わずかなサンプルからニューベリー(06年京都金杯-GIII・2着)、ケアレスウィスパー(07年関東オークス-GII・2着)などが出ている。本馬はこのパターン。兄と同じく芝・ダート兼用のマイラーで、確実に走ってきそうなのでPOG向き。

●ディープフィールド(牡 栗東・音無秀孝 父ディープインパクト、母スリーダイメンションズ)
　父ディープインパクトは初年度産駒が現在37勝を挙げ、新種牡馬の2歳戦勝利数記録を更新中。アメリカ血統とは基本的に相性がよく、稼ぎ頭のリアルインパクト(10年朝日杯FS-GI・2着、京王杯2歳S-GII・2着)もそのパターン。本馬は母スリーダイメンションズがアイルランド産馬で、「Sadler's Wells×Sharpen Up」なのでヨーロッパ的な要素が強い。うまくいけばクラシックディスタンスに向いた本格派になる。

●ハナサクテーラー(牝 栗東・佐山優 父トーセンダンス、母ユニバース)
　半兄バトルブレーヴ(父ジェニュニン/平地OP、小倉サマージャンプ-J・GIII)、半姉ツーデイズノーチス(父ヘクタープロテクター/アネモネS-OP)がいる。母ユニバースはオセアニアの歴史的名馬ボーザムの半妹にあたり、近親にBalmerino、Surroundという、これまた南半球が生んだ歴史的名馬がいる良血。Halo≒Drone 3×4というニックスを持っているので素軽さはありそう。芝向きの中距離タイプ。