南関東の古馬重賞を制した3頭が、58kgという厳しい重量。軽ハンデ馬が食い込むことも多いこの重賞だが、過去3回の連対馬はすべて「3走前までに重賞で3着以内に入っていた」という実績がある。そこをてんびんにかければ対象馬も絞られてくるはず。とりあえず、58kg組のワンツーは微妙という仮説で進めてみたい。

　しかしながら、ザッハーマインの存在感は別格。クイーン賞ではTCKディスタフ後のアクシデントから状態面に疑問をもっていたが、今年の連対率が5割を超えている出川克己厩舎を信用すべきという結果だった。となれば、前走から中2週でも勝利濃厚といえるだろう。

　フサイチミライが1600m戦で3着を外したのは、3走前の休み明けのレースのみ。1800mで不発の前走は度外視できるが、いかんせんA2級の馬に58kgは厳しすぎる。

　ヒロアンジェロも少々疑問。トゥインクルレディー賞こそ快勝したが、TCKディスタフではパドックから覇気がなく、レースも無抵抗で順位を下げての最下位。個人的には道営時代より馬体がしぼんでいるような印象であり、今回の58kgも重荷になると判断した。

　となると、対抗にはプリマビスティーが浮上してくる。前走のロジータ記念は上位2頭に完敗だったが、ちょうど1年前は大井のマイルでSIを圧勝していた馬である。戦績的に、この馬は夏場がイマイチなのではなかろうか。となれば前走より一段上が期待可能。筋肉の収縮力が強いタイプで、この舞台も絶好と考えられる。

　さらに穴で狙ってみたいのがオノユウだ。前走は8か月ぶりの出走とはいえ、プラス47kgには度肝を抜かれた。レース内容は見せ場なしの最下位だったが、素質的には一変も考えていい存在だろう。「大井のアラン・ムンロ」が見られるのもあと2日。そこにも注目をしてみたい。

　距離適性が高いフサイチミライは連下の筆頭。テイエムヨカドーは前走が物足りなかったが、南関の牝馬同士なら力は上。先行策を取れば前進があるとみて、連下の穴で押さえたい。58kgのもう1頭、ヒロアンジェロは思い切ってノーマークにする。

　もう1頭、大穴としてシスターエレキングを挙げておきたい。脚質転換が軌道に乗っていない感はあるが、軸が堅いときには人気薄の追い込み馬がハマるケースも多い。最後まであきらめない山田信大騎手にも期待したいところだ。

◎6.ザッハーマイン
○9.プリマビスティー
▲10.オノユウ
△2.フサイチミライ
△14.テイエムヨカドー
×4.シスターエレキング